どう投資に生かす?

バランス運用がたいせつ

個別銘柄ひとつに投資するより、複数の業種(セクター)、複数の市場(国)、複数の資産クラス(国内株式だけでなく外国株式、債券、金など)に分散投資することで、投資資産全体のリスク(リターンのブレ)を和らげる効果が期待できる。

私たちが老後に向けた公的年金の運用を任せているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券に広く分散投資しているのは有名。今年(2020年)は「コロナ不安」で株式が一時大幅下落したものの、金利低下で債券や金が相対的に株式よりも堅調であったのは見ての通り。

ハイリスク・ハイリターン(個別銘柄のリスクをとる)投資ではなく、ミドルリスク・ミドルリターン(運用資産を着々と増やす)投資を目指す場合の教訓としたい。

これも覚えて◎

「投機」と「投資」の違いは?

今回は「投機」と「投資」の違いを知る機会にしたい。

投機は「機会に乗じ短期的な値幅を狙う投資」を意味し、投資は「長期的な利益や配当の成長を期待して資金を投じる」こと。この2つの言葉はしっかりと使いわけるべき。

実際、「投機」(短期売買)で儲け続けるのは、投資の専門家とされるトレーダーやディーラーでも難しいことが知られている。一般の投資家には、「卵を一つの籠に盛らず、複数の籠に分けて着実に資産を成長させていく」ことを肝に銘じた長期グローバル分散投資をおすすめしたい。

今回のお作法

大事なお金を育てるなら、一極集中より、分散投資をこころがけたい。