気になるあの本をチェック!
バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方
答えてくれた人
技術評論社 三橋太一さん
著者ってどんな人?
ひろめさん
個人投資家の資産づくりを応援するブログ「複利のチカラで億り人」を運営する米国株投資家です。割安な25年以上連続増配銘柄への分散投資を軸に手堅い投資スタイルをとっています。
アーリーリタイアを目指すひろめさんは、自身と同じように経済的独立を目指す人を応援したくてブログを始めたと言います。投資というと儲かれば万事解決というイメージですが、ひろめさんは投資を通じて人生をどれだけ豊かにするか、まで考えて行動している印象を持ちました。
◆著者ブログ:プロフィールページ
どんな人にオススメ?
・高配当株が好きな方
・配当金生活に興味がある方
・投資で大きなリスクをとれない方
・日本株で思うような結果が残せない方
この本の、ここが読みどころ!
本書の内容は、前半部分と後半部分の2つに大きく分けることができます。
前半部分の第1章~第3章には、平凡な個人投資家が個別株投資でインデックス指数に勝つための方法が書かれています。具体的には「米国株×連続増配銘柄×バリュー投資×均等分散」を組み合わせた方法になります。リスクはとれないけどインデックス投資のリターンでは物足りないという方にオススメの内容です。
後半部分の第4章~第5章には、米国株の配当や分配金にかかる税金の仕組みが解説されています。米国株の配当税制について、ここまで詳しく書かれた本は今まで見たことがありません。ETF(上場投資信託)から米ドルの分配金を受け取る際にも使える知識なので、すべての米国株投資家にお届けしたい内容となっています。
本書一番の読みどころは、なんといっても「配当方針ごとのリターンと標準偏差」でしょう。増配銘柄、配当維持、減配銘柄、無配銘柄、S&P500指数の5グループのうち、最も低リスクかつ高リターンだったのが増配銘柄という部分です。ここの部分を読んでもらうだけでも、連続増配銘柄のスゴさが伝わると思います。
編集者の制作秘話
米国株をがっつり学びたい人は、もともとレベルの高い投資家さんと思いますので、その方々に満足してもらえる本にすることを企画の出発点にしました。
出版後「初心者にはちんぷんかんぷん」というレビューもいただきましたが、そういうお叱りもあるのだろうなと企画段階から想像していました。
投資と税金は切っても切り離せませんが、米国株をはじめとする外国株取引と日本の税金の仕組みについてまとまった情報を見つけるのはとても困難です。「米国株と税金」でまるまる2章分を割いているのは本書の大きな特徴です。著者のひろめさんも税務署や専門家に当たって確認をとったりと難儀されていました。
最終章は「米国株と配当金生活」。「米国株の高配当収入で生活できる? 年金や健康保険はどうする?」という内容です。マニアックすぎて(笑)、同じトピックで書く人は金輪際現れないだろうと思われる、本書だけのオンリーワンコンテンツになっています。
最後に、著者ブログで本の試し読みができるようになっています。よろしかったらのぞいてみてください。
◆【筆者が語る】『バリュー投資家のための「米国株」データ分析』に込めた想い