急落の米国株、目先の反発が期待できる?

 最後に、先週の株価急落の引き金となった米国株市場の動きについても見ていきます。

■(図3)米NYダウ(日足)と「ギャン・アングル」(2020年2月28日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の米株市場についても急落が目立っており、日経平均と同様にサポートとしての移動平均線が機能しなくなっている状況です。上の図3は、米NYダウ平均株価の日足チャートに「ギャン・アングル」を重ねたものです。設定期間は米中摩擦への不安で急落した株価が下げ止まった2018年12月26日を起点に、直近高値の2020年2月12日としています。

 すると、週末にかけてのNYダウは27日(木)が「2×1」ライン、28日(金)が「3×1」ラインが下値のメドとして意識されているように見えます。売りが売りを呼んでいるように見えた先週の株価下落でも、実は意外と冷静に下値を探っていた可能性があります。しかも、28日(金)は下ヒゲの長い線となっていることもあり、目先の反発が期待できる格好です。

 したがって、今週は余程の悪材料が出てこない限り、下げ止まりと株価の戻りを試しにいくというのが、メインシナリオになりそうです。