──で、どうされたんですか。

 まずは定期預金をしていた銀行の窓口に行って、金融商品について聞いてみました。ところが、こっちの無知をいいことにあれこれ強引に勧めてくるので、こりゃあマズいと思い、とりあえず投資の本を読んでみようと。
で、本屋さんに行って、1時間くらい色んな本をぱらぱらめくり、2冊購入しました。山崎元さんの『超簡単お金の運用術』(朝日新聞出版)と、竹内弘樹さんの『はじめての積み立て投資1年生』(明日香出版社)。どちらも自分に合ってそうだし、さらっと読めそうだったので。

──「たくさん読まなければ!」とはならなかったのですね。

 インデックス投資は決して難しいものではないので、1冊読めばだいたいのことは理解できます。私は2冊買いましたが、1冊でも十分だと思います。
この2冊を読んで、インデックスファンドを運用するインデックス投資がいいのかなと思うようになったわけです。

山崎元著『超簡単お金の運用術』(朝日新聞出版)
竹内弘樹著『はじめての積み立て投資1年生』(明日香出版社)

──どのようなところが?

 投資をやってみようかなと思い始めたころ、どんな商品がいいのか、考えたことがあるんです。そんなにもうからなくてもいいから大きく減らないものがいいとか、手軽にできて簡単なものがいいとか、あんまり時間を割きたくないとか。インデックス投資は、まさにそういうものでした。

──会社の人がハマっていた株や不動産投資とは違うと?

 はい、ぜんぜん違うなと。それにインデックス投資をメインの投資法にすれば、経済成長の恩恵で資産を増やせる可能性があります。
 投資というものを身近に感じるようになりました。

──すぐ買ってみたのですか。

 いえ、その前に専門家の話を聞いてみることにしました。もちろん、本でおおよそのことはわかったのですが、本に書いてあることをすべて信じていいのだろうかという思いがありましたし。もちろん、今は2冊とも信頼に足る本だと自信を持って言えますが。そのころはそんな判断がつきませんでしたから。

──かなり慎重ですね。

 慎重というか、ビビりなんです(笑)。あと、何ていうか、自分が心底、納得できないと嫌なんですよ。