今後、投資してみたい金融商品・今後、投資してみたい国(地域)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 吉田 哲

 今回は、毎月実施している設問「今後、投資してみたい国(地域)」で、“インド”および“日本”と回答したお客様の割合に注目しました。(5月の調査は2019年5月27日~29日に実施 当該設問は複数回答可)

図:設問「今後、投資してみたい国(地域)」で、“インド”と“日本”と回答したお客様の割合

出所:楽天DIのデータをもとに筆者作成

 上記のグラフのとおり、2019年5月の調査でインドが日本をはじめて上回りました。2019年5月の調査で日本を選択した人の割合は34.60%、インドが36.36%でした。全体のランキングでは米国が49.33%で1位、インドが2位、日本が3位です。(下部表参照)この5月、インドの割合の上昇と日本の割合の低下によって順位が逆転したわけです。

 日本の割合の低下は、昨年の11月頃から顕著になっています。これは昨年10月初旬に発生した世界同時株安、その後の米中貿易戦争の激化による株安が原因だと考えられます。

 一方、インドは、下院総選挙でモディ首相率いるインド人民党が圧勝し、2期目となった同首相のもとで経済成長が期待されること、インド準備銀行が今年2回目となる利下げを実施しており、景気回復が期待されることなどで足元、割合の上昇が目立っています。

 今回の調査で、日本とインドの順位の逆転が起きた訳ですが、今後もこのまま日本3位、インド2位が定着するのでしょうか?それとも再度逆転し、日本が2位に返り咲くのでしょうか?その動向はやはり、日本株がどれだけ浮上するかにかかっていると筆者は考えます。

 引き続き、設問「今後、投資してみたい国(地域)」で、“インド”および“日本”と回答した人の割合に注目していきたいと思います。

出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成
※2018年12月より一部、選択肢を変更しております
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成
※2018年12月より一部、選択肢を変更しております

執筆者の連載

●シニアマーケットアナリスト:土信田 雅之テクニカル風林火山
●FXディーリング部:荒地 潤毎ヨミ!為替Walker
●コモディティアナリスト:吉田 哲週刊コモディティマーケット