3回目の消費増税後、景気停滞に陥ったのは、明らかに消費増税の影響

 2014年4月の消費増税直後には、消費増税の影響が色濃く出ました。

日本の実質GDP成長率(四半期ごと、前期比年率):2013年1~3月~2018年10~12月

出所:内閣府

 消費増税直後の2014年4~6月のGDP(国内総生産)は前期比年率▲7.2%と大きなマイナスでした。これには、消費増税前の駆け込み消費の反動という面もあります。消費増税直前の2014年1~3月のGDPは、前期比年率+3.7%増加していますが、耐久消費財などに消費増税前の駆け込み消費が高水準でした。前倒しで買い物をしたため、4~6月には耐久消費財の買い物が大きく減りました。

 2014年の景気を悪化させた要因がもう1つあります。原油などの資源価格が上昇していたことです。原油価格の上昇と、消費増税が重なり、レギュラーガソリンの販売価格(全国平均)は1リッター当たり160円を超えました。

レギュラーガソリンの店頭販売価格(全国平均):2000年1月5日~2019年4月22日)

出所:経済産業省、資源エネルギー庁

 過去の経験則では、ガソリン価格がリッター160円を超えると、消費にブレーキがかかっています。生活に自動車が欠かせない地方では、特に影響が深刻です。上のグラフをご覧いただくとわかる通り、2000年以降では、2008年のリーマンショック直前と、2014年の消費増税直後に、リッター160円を超えています。2018年10月25日にも、一時リッター160円まで上がりましたが、その後、原油価格の急落を受けて下がりました。