GW10連休の間、「3分でわかる!今日の投資戦略」では、株式投資の基礎レッスン1から10をお届けしています。今日は、GW7日目。レッスン7をお届けします。

株主優待制度は、個人投資家を優遇することを目的としている

 株主優待制度は、個人投資家にとってとても良い制度だと思います。なぜでしょう。それは小口で投資する個人投資家を優遇し、大口で投資する機関投資家を差別する内容となっているからです。

 買い物をするとき、たくさん買うほど、割引などのメリットを受けやすくなるのが、普通です。そこから連想すると、株主優待制度も、たくさん株を保有している大株主に手厚いと勘違いしてしまいます。驚くべきことに、株主優待制度は、大株主を差別し、小口の個人投資家を優遇する内容となっています。そのため、機関投資家には株主優待制度に反対しているところが多数あります。

 どう差別しているのか、具体的に見てみましょう。以下は、典型的な優待の一例です。

A社の優待内容

期末の株主名簿に記載されている株主に以下の自社製品を送る。

保有株式数 株主優待の内容
100株以上1,000株未満 1,000円相当のグループ商品詰め合わせなど
1,000株以上 2,500円相当のグループ商品詰め合わせなど

上記の優待内容から、100株当たり、どれだけの金額の優待を受けられるかを計算したのが、以下の表です。

保有株式数 100株当たりの優待 計算方法
100株 1,000円相当 1,000円
200株 500円相当 1,000円÷2
500株 200円相当 1,000円÷5
1,000株 250円相当 1,000円÷10
10,000株 25円相当 1,000円÷100
100,000株 2.5円相当 1,000円÷1,000
250,000株 1円相当 1,000円÷2,500

出所:楽天証券が作成

 ご覧いただくと分かる通り、100株当たりの経済メリット享受額は、最小単位(100株)を保有する株主が1,000円で最大です。保有株数が大きい株主は、100株当たりのメリット享受額が小さくなります。

 このように、優待制度は小額投資の個人株主を優遇する内容となっています。個人株主数を増やしたい上場企業が、優待制度を積極活用して個人株主にアピールしているわけです。

 小売・外食・食品・サービス業では、個人株主がそのままお客さま(会社の製品やサービスの購入者)になることもあるので、広報宣伝活動の一環として自社製品を優待品に積極活用する企業が多数あります。

 個人投資家には、とてもうれしい制度ですが、大口の機関投資家には非常におもしろくない制度です。