1994(平成6)年10月17日
普通預金金利の自由化
1994(平成6)年10月17日、横並びだった普通預金金利が自由化されました。日銀のコントロール下から解放されて、各銀行が金利を自由に設定できるようになりました。
戦後しばらくの間、銀行の金利は政府・日銀が厳格に管理していました。預金金利は日銀の公定歩合(こうていぶあい)に連動していました。公定歩合とは、日銀が民間銀行に資金を貸し出す際の金利です。景気の過熱局面で日銀が公定歩合を引き上げると預金金利も上がり、世の中のお金の流れにブレーキが掛かり、景気過熱が緩和する仕組みです。
しかし、金利を横並びにしても、銀行によって経営体力や融資の伸びは異なり、どこかの銀行から不満が出ます。そこで政府は預金金利を自由化し、銀行間の競争を促す方向に方針を大転換しました。これによって銀行は自らの経営判断で、高金利で預金を集めて融資や投資を増やすことが可能になりました。
ちなみに日銀は2006年8月11日、「公定歩合」という名称を廃止しています。