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優待名人・桐谷広人VSタレント・杉原杏璃対談
「強いのはどっち?草食投資、肉食投資」(全3回):前編 中編 後編

優待名人・桐谷広人VSタレント・杉原杏璃対談「強いのはどっち?草食投資、肉食投資」中編

 株主優待で注目を浴び、紹介した銘柄が「バブル」を起こすほど人気の「草食投資家・桐谷広人」さんと、タレントで活躍しながら短期のトレードも行う「肉食投資家・杉原杏璃」さん。「楽天証券19周年記念投資セミナー」での対談をご紹介します。

 

恋愛と同じく、興味を持った銘柄を調べ上げる

叶内 杉原さんは、どのような基準で銘柄を選んでいるのですか?

杉原 私は投資のプロではないので、危ない橋は渡りません。そこでゲームや美容関連のような興味が持てる会社が中心です。興味が持てれば調べることが苦にならないので。ゲーム銘柄を調べるときは、アップルストアのランキングを見てどんなゲームが人気なのかを確かめて、ダウンロードしてゲームをやってみたりもします。好きなことは徹底的にやるんです。恋愛においても、徹底的に調べ上げますよ。私は周りから固めるタイプなので(笑)。

叶内 恋愛で調べ上げるって、何を調べあげるのか気になりますが(笑)、それはさておき、桐谷さんの優待株投資は、どんな投資法ですか。

桐谷 値上がり目的の投資は狩猟のようなもの。その中でも私がやっていた信用取引は猛獣狩りです。猛獣を鉄砲でうまく仕留められれば、肉も毛皮も売れて大もうけができるのですが、私は弾を外して逆に襲われて瀕死の重傷を負って寝込んでばかり。

 その反省から、農業的な優待株投資に切り替えました。農業はタネをまいて、育つのを待って、収穫をする。同じように、優待株を買って、年1回か2回、優待品や優待券が届くのを待つという投資です。今は800銘柄ほど持っています。

杉原 800銘柄もどうやって管理しているのですか?

桐谷 管理できません(笑)。だから忘れて同じ銘柄を買ったりして……。

配当優待利回り4%以上の銘柄を100株買う

 

叶内 同じ銘柄を買い増しすると、いいことがありますか?

桐谷 ないですね。多くの銘柄は(最低売買単位である)100株でも、1万株でも、いただける優待品は同じですから、100株にとどめたほうが効率は良くなりますね。私が優待銘柄を選ぶ目安は、配当優待利回り4%以上(※)を合格としています。上場銘柄数約3,700銘柄のうち、優待銘柄が1,500銘柄あり、その中の300~400銘柄が合格です。

 もしお金に余裕があるのなら、一つの銘柄に集中させずに、分散投資をしてください。そうすればある銘柄が値下がりしても、別の銘柄が値上がりして損をしないかもしれません。

叶内 雑誌の対談で、杉原さんは桐谷さんから優待投資を勧められていましたね。

杉原 化粧品の会社を勧められました。それで美顔器のヤーマンを買ったら、優待品として化粧品が届きました。きれいになれて、株価も上がって、うれしかった!

桐谷 化粧品会社は全体的に上がっているので、今利回り的にオススメしているのはシーボンです。5,000円分の化粧品が選べる上に、20歳以上の女性限定で「サロンケア」のモニターになれます。

 優待に力を入れている会社は、株価が下がりにくい傾向があります。マクドナルドの業績が悪化して株価が下がったときも、優待目的で保有している個人投資家は売りませんでした。

 ライザップもよい優待です。しょうもない優待でしたが、カタログギフトにして株価が140倍にもなりました。株主優待制度のある会社は、個人投資家に優しい会社です。