大人気投資マンガ『インベスターZ』はテレビ東京で、7月13日(金)深夜0時57分からドラマ25「インベスターZ」として放映開始! ホリエモンこと堀江貴文氏がナレーションを担当し、メルカリの小泉文明氏、ユーグレナの出雲充氏、メタップスの佐藤航陽氏ほか、実在するベンチャー企業の社長が登場することも話題。

 この『インベスターZ』の作者・三田紀房さんの「投資に効く」金言インタビューです。

『インベスターZ』インタビュー前編はこちら

『インベスターZ』インタビュー後編はこちら

 

投資は自己改革の機会を与えてくれる

日本人の中には「投資=金儲け」というイメージが根強いようです。

「投資」の本質は、「自分とはどういう人間なのか」、真に向き合うことができることにあると思います。

「投資=資産を増やす行為」だけにフォーカスしてしまうと、単にお金を儲けるための行為、浅ましいという印象で投資が捉えられてしまうかもしれません。非常にもったいないことですね。

 たとえばドカンと損したときに、落ち込んで3日くらい飯が食えない人間なのか、それとも「しょうがない」と気持ちを切り替えて、飯もモリモリ食べて、次の日も変わらず会社へ行ける人間なのか、はっきりとわかってしまうんです。

 自分を客観的に見る機会はそうありませんよね。哲学的なアプローチをする人もいますが、「オレってどういう人間なのか」という問いには、投資が一番わかりやすい答えを出してくれると思います。

 主人公の財前君なんて、初めての取引で損を出しながらも、いさぎよく「売っちゃった」と損切りをした。

 ある投資家から聞いたのですが、投資家として成功できる人は、躊躇せず損切りをできる人だということでした。値下がりした株は損を出してもいいから売る。そして新たな株に移る行動ができる。

 これは人生にもつながることで、たった10万円分の株を買っただけでも見えてくる。その人の人生の処し方そのものが現れてしまうんです。 

 彼女に振られてご飯もノドを通らないという人間より、「しょうがない。縁がなかった」と考えて、次の日には別の女の子に声をかけるような人間のほうが、成功していく気がします。自分という人間を客観視する、自分の置かれた状況を冷静に判断できる。そういう視点を養うトレーニングになるのが投資。

 もっと言うと、投資は自己改革の機会を与えてくれる最高の手段。メンタルトレーニングのツールにもなるんです。

©三田紀房