表2:経済指標の5年前との比較    

 

ドル/円は「行って来い」の相場だった

 ドル/円相場はどのような動きだったのでしょうか。

 黒田総裁就任時の2013年3月時点で95円台だったドル/円は、異次元緩和導入で2015年5月には125円台まで円安となりました。

 さらに詳しく見てみると、95円台のドル/円は、2014年9月に110円台まで上昇。その後105円台まで円高になった10月に、異次元緩和第2弾が発動されました。黒田バズーカ第2弾ともいわれています。

 10月31日に行われた、国債買い入れ年50兆円から80兆円へ拡大の第2弾は、実施が予想もされていなかったことから「ハロウィーン・サプライズ」とも呼ばれました。

 この予想外のバズーカ第2弾によって、息切れした円安の動きは再び活気付き、発動された時点110円手前から、2015年5月には125円まで円安が進行しました。

 黒田バズーカによって動いた円安の値幅は、第1弾で15円、第2弾でも15円でした。値動きは、95円→110円→105円、110円→125円となります。

 これらの水準はテクニカル・ポイントとして頭に入れておくと便利です。その後125円台で息切れしたドル/円は、2016年6月には、Brexit(ブレグジット:欧州連合からの英国の離脱) の影響もあり99円まで円高となりました。

 この時点でドル/円については、黒田バズーカの効果が息切れしたと思われますが、その後トランプ米大統領の誕生と政策期待により、2017年初めで118円台まで円安に。しかし、トランプ効果がはげるにつれて円高となり、115円を割れてからは115円以上の円安方向には進まなくなりました。

 そして現在は105~110円のレンジで動いている状況です。

 今後の注目ポイントは、バズーカ第2弾が発動される直前の110円の水準を超えるかどうかです。逆に、円高に動いた場合は、異次元緩和が始まった95円台がひとつの目安になるかもしれません。

 次回のコラム(2018年4月25日公開)では、異次元緩和の副作用と2期目に想定されるシナリオについて考えてみたいと思います。