本日のレンジ予測
毎ヨミ!FXトップニュース(4月9日)
9日のドル/円の終値は106.74円。
前営業日に比べ0.20円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは、「くもり」です。
- ドル:トランプ米大統領、シリアに対する軍事行動を示唆。「48時間以内に重大な決断」
- ドル:FBIがトランプ弁護士の事務所を強制捜査か
- ドル:クドロー米NEC委員長「米国が中国に関税を課すかどうかはわからない」
- ドル:中国が人民元切り下げを検討
- ドル:習中国主席、本日アジアフォーラムで演説。米国との貿易摩擦に言及か
- NY株:23979.10ドル(+46.34ドル)
- 原油先物:63.42ドル(+1.36ドル)
- 米長期金利:10年物利回り2.777%(+0.006%)
- 金先物:1340.10ドル(+4.00ドル)
本日の注目通貨
ドル/円:貿易戦争、通貨戦争、地政学リスク、さらに米国政治リスク…
週明け東京市場のドル/円は買い戻しが優勢。106.90円からスタートして欧州時間までに107.20円まで上昇しました。
先週金曜日にNY株価が大幅下落したにもかかわらず日経平均株価がしっかりしていたことが、リスクオフに歯止めをかけました。米中貿易摩擦に関しては、ムニューシン米財務長官に続いてクドローNEC(米国家経済会議)委員長が、交渉による回避を模索している旨の発言をしたことで、NY株価も反発。
一方で、中国が人民元切り下げを検討中との報道が伝わっていて、貿易から通貨へ戦火が拡がる懸念も出ています。通貨戦争になって最も被害を受けるのは円とユーロといわれ、円高リスクが高まる可能性があります。再任された黒田日銀総裁は、金融緩和を当面続行することを表明しましたが、この時期に円安誘導と批判を受けるような政策をとるわけにはいかず、日銀の対応策は限られています。
また、トランプ大統領がシリア攻撃を示唆したことで中東の地政学リスクが再燃。またFBI(米連邦捜査局)がトランプ大統領の顧問弁護士の事務所を強制捜査とのニュースで、政治リスクも再浮上しそうです。
ドル/円はそのため107.20円から上値を伸ばせないまま失速。NY時間夕方には106.62円まで下げてこの日の安値をつけ、そのまま107円に戻れず終了しました(チャート1)。
今週の上値メド(レジスタンス)は、107.09、107.44。下値メド(サポート)は106.51、106.27。ピボットは106.85。
今週の注目イベント
11日:今週FXを取引する前にチェックすべき6つの経済指標
(1) 米3月消費者物価指数(11日)
(2)FOMC議事録(11日、日本時間12日午前3時)
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は先週、「緩やかな利上げを継続する」と発言。金融政策の方向を明らかにしているので、今回のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で、利上げを後退させるような情報が出てくる可能性は低いでしょう。ただし、前回のFOMC議事録では、一部メンバーによる「インフレリスクは下向き」との指摘も。実際のデータを確認するために、11日のCPI(消費者物価指数)に注目したいと思います。3月のコアCPIは前月比横ばいの0.2%の予想。
(3)英2月鉱工業生産、製造業生産(12日)
マーケットは、5月のBOE(英中央銀行)の利上げを80%近く織り込み、短期的にポンド高に向いやすい状況になっています。今週のデータが強ければ、さらに追い風になることも考えられます。
(4)欧州2月鉱工業生産(12日)
最近の欧州の景気先行指数(ソフトデータ)は弱く、景気サイクルのピークアウトが心配されています。実態(ハードデータ)はどうかということで、この指標が注目されています。欧州の2月鉱工業生産(12日)は前月比0.1%に上昇の予想(前回▲1.0%)。
(5)中国3月消費者物価指数(11日)
(6)中国3月貿易収支(13日)
貿易問題で米国との対立を深める中国では、今週CPI(消費者物価指数)と貿易収支が発表されます。CPIは食料品の大幅下落と国内ガソリンの値下げで、前年同月比2.6%に下落の予想(前回2.9%)。3月の貿易収支は、春節前の駆け込み需要の反動で、前月比278.7億ドルに大幅縮小の予想(前回337.5億ドル)です。
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2017年は、「晴れ」89日、「雨」90日、「くもり」80日でした。