今週のレンジ予想
毎ヨミ!FXマーケットニュース(3月23日)
ドル/円は、104円台で引ける。2016年11月以来の安値更新
23日のドル/円の終値は104.72円でした。前営業日に比べ0.56円のドル安/円高なので、今朝の天気マークも「雨」です。
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円:トランプ大統領、対日貿易にも不満。安倍総理は「アメリカを出し抜いて、ほくそ笑んでいる」。米国の鉄鋼、アルミ輸入制限、日本は除外されず。EU(欧州連合)、豪などは除外
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ドル:米大統領補佐官に超タカ派のボルトン氏が就任。かつて北朝鮮への先制攻撃を主張
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ユーロ:S&P、スペイン格付け「A-」に引き上げ、見通しは「ポジティブ」
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南アランド:ムーディーズ、南ア格付け「Baa3」維持、見通し「安定的」に引き上げ
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カナダドル:2月消費者物価指数は前年比+2.2%、予想上回る上昇率
- ダウ平均株価:大幅続落。23,957.89ドル(▲724.42)。2日間で1000ドル超の下げ
- 原油先物:反発。65.88ドル(+1.58)
- 金先物:大幅続伸。1349.90ドル(+22.50)。金への逃避が加速
ドル/円は、金曜日の東京時間の朝に105.33円から104.64円まで急落して、2016年11月以来の安値を更新。急速な下げに対する買戻しで、一時105円台に戻しましたが、NY時間の午後には再び安値に迫る、上値の重い動きが続きました。終値も105円台に戻すことができず、104.71円で終了。(チャート1)
日本の年度末を目前にしての急激な円高は、日本政府や日銀も警戒感を強めています。しかし、この動きの発端は貿易摩擦問題。為替水準について何か発言すると、さらにトランプ政権を刺激することになりかねないため、今は様子見しかないようです。
今週のドル/円は、104円台では売りも慎重になると思いますが、中期的なサポートだった105円台を終値で守れなかったことは重要です。反発があるとしても持続できるか疑問です。スピードが緩やかになっても円高の動きが続く可能性が高いと考えるべきでしょう。3月の高値(107.29円)と金曜日の安値(104.64円)の半値レベルは105.96円。円高の勢いが収まったと考えるには、まずドル/円が106円以上に戻す必要があります。
今日のドル/円の下値メド(サポート)は、104.50円、104.20円。上値メド(レジスタンス)は105.15円、105.59円。
今週のドル/円の下値メド(サポート)は、104.02円、103.33円。上値メド(レジスタンス)は106.02円、107.33円。
円高の動きでクロス円も下落しました。ユーロ/円は、129円も一時下回り、年初来安値をつけています。(チャート2)。なかでも影響が大きかったのはトルコリラ/円。過去最安値を更新中でしたが、さらにその動きが加速しました。(チャート3)
今週の注目イベント
米、英、カナダGDP、南ア政策金利
今週の経済指標は比較的少な目です。注目は、米英の10月~12月GDP(確報値)とカナダ1月GDP。また米国の2月個人消費支出はインフレのデータとして重要です。日本では失業率と鉱工業生産が発表。SARB(南アフリカ準備銀行)は利下げ予想。政策金利を25ベーシスポイント引き下げ6.50%へ。
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「曇り」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2017年は、「晴れ」89日、「雨」90日、「曇り」80日でした。
2018年3月19日より、ご愛読いただいておりました連載「FXデイリーチャート」と、連載「デイリー為替情報」が合体し、新連載「毎ヨミ!為替Walker」としてリニューアルしました。これまでのバックナンバーはこちらよりご覧ください。