前日(2月26日)の市場概況

ドル/円:ドル売り継続。一時106円台

 週明けの東京市場はドル売りが再開。ドル/円は始値の107.17円がこの日の高値で、欧州時間の朝までに106.37円まで大きく値を下げました。ただその後は徐々に買い戻され、NY時間には一時107円を回復。終値は106.956円(前日比+0.116円)で、金曜日の終値に比べてやや円安水準で引けました。(チャート1)

 本日の注目イベントは、日本時間午前0時から行われるパウエル新FRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言。パウエル議長にとって初めての議会証言であり、FRBが利上げにどれだけ強気なのかを示す場としてマーケットの関心が高まっています。米長期金利の方向は、今夜のパウエル議長の発言内容次第といってよいかもしれません。

 トランプ大統領は、イエレン前議長に代えてパウエル氏をFRBの議長に任命しました。その経緯から、パルエル氏がトランプ大統領の政策に対する考えを述べることも考えられます。

 トランプ政権の財政刺激策が、経済を活性化させ一段のインフレ引き起こすというのがパウエル議長の予測であるとすれば、FRBは予想より早いペースで利上げをするというシグナルになります。

 ただ、マーケットに不要なボラティリティを持ち込まないように、慎重な物言いに終始するだろうとの見方も多いようです。

 

 

ユーロ/ドル:1.23ドル半ばで跳ね返される

 ユーロ/ドルは、先週つけた1.2259ドルをベースにして上昇に転じ、この日は1.2354ドルまで上値を伸ばしました。2月22日の高値1.2359ドルまであと一歩に迫りましたが、高値更新できずに1.2277ドルまで下落。イタリア総選挙とドイツSPD(社会民主党)の投票という懸念材料もあって、上値追いも慎重。(チャート2)

 

 

ポンド/ドル:一時1.40ドル台に上昇

 この日のポンド/ドルは、1.4ドルにのせると約1週間ぶりの高値となる1.4069ドルまで勢いよく上昇。金曜日の安値(1.3903)ドルから一気に160ポイント以上も上げました。しかし、その後は急反落。1.4000ドルを再び割り1.3927ドルまで下落しました。(チャート3)

 

 

ユーロ/ポンド:ポンド高、ユーロ安

 政治問題を抱えるユーロ/ドルは、対ポンドで下落。この日は2月9日以来の安値水準となる0.8769ポンドまで下落しました。ただし、NY時間はポンドが下落したため、0.8821ポンドまで反発。(チャート4)