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先進国よりも割安な水準、復調の兆し見られる新興国株式投資のススメ
吉井 崇裕
ファンド分析レポート
投資信託の販売や運用、評価分析などを幅広く経験したファンドアナリスト吉井崇裕が、様々な投信をリサーチ。毎回、話題となっている投資テーマや、個別ファンドをクローズアップして解説いた…

先進国よりも割安な水準、復調の兆し見られる新興国株式投資のススメ

2014/6/13
新興国株式市場は2013年の夏より、経常赤字国の株式を中心に大きく売られ、依然として先進国株式に対して出遅れています。しかし、今年2月初旬以降、上昇基調に反転し、先進国株式を上回るパフォーマンスを示しています。相対的な割安感や世界経済の回復期待の高まりなど、新興国株式にも復調の兆しが見られます。
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新興国株式市場は2013年の夏より、経常赤字国の株式を中心に大きく売られ、依然として先進国株式に対して出遅れています。しかし、今年2月初旬以降、上昇基調に反転し、先進国株式を上回るパフォーマンスを示しています。相対的な割安感や世界経済の回復期待の高まりなど、新興国株式にも復調の兆しが見られます。

【図表1】2011年末から直近までの株価推移

(日次、米ドル、期間:2011年12月30日~2014年5月16日)

※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数、すべて配当込み

(出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成)

【図表2】年初から2014年2月5日(年初来最安値)注、さらに直近までの株価推移

(日次、米ドル、期間:2014年1月1日~2014年5月16日)

注:年初来最安値は、MSCI新興国株価指数(米ドルべース、配当込み)が年初来最安値をつけた2014年2月5日を基準とする
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数、すべて配当込み

(出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成)

新興国企業の利益見通しは改善の兆し

新興国企業の1年先予想1株あたり利益の推移をみると、2014年に入って改善の傾向が見られます。この背景には、米国をはじめ世界的な景気回復期待の高まりを受けて、新興国経済および企業業績も恩恵を受けるとの見方が強まっていることなどが考えられます。

【図表3】新興国企業の1年先予想1株あたり利益の推移

(月次、米ドルベース、期間:2013年1月~2014年5月注)

注:月末時点の予想値、2014年5月は13日時点
※新興国企業:MSCI新興国株価指数構成企業
※予想は全てファクトセット集計アナリスト予想平均

(出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成)

新興国株式市場は先進国よりも割安な水準

2月以降、上昇基調にある新興国株式市場ですが、予想株価収益率(PER)は依然として過去平均を下回る水準にとどまっています。一方、先進国株式の予想PERは、2012年末以降、上昇基調にあり、引き続き過去平均を上回る水準です。

新興国株式は、相対的に高い利益成長が期待される中で、PERが低位にとどまっており割安感があると考えられます。

【図表4】予想PERの推移

(月次、期間:2006年1月末~2014年4月末)

【図表5】相対予想PERの推移

(月次、期間:2006年1月末~2014年4月末)

【図表1,2について】
※PER:株価収益率(株価÷1株あたり利益)
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数
※予想PER:I/B/E/Sによる1年先EPS(1株あたり利益)予想に基づくPER

(出所:トムソン・ロイター・データストリームの
データを使用しピクテ投信投資顧問作成)

【図表6】PER水準別にみた1年後の株価騰落率の平均(計算期間:2000年1月~2014年3月)

(月末のPER水準別に、1年後の株価騰落率を平均。ただし、2013年4月~2014年2月については、2014年3月末比での騰落率を使用。)新興国はMSCIエマージング・マーケット指数を使用。騰落率はローカル通貨ベース。日興アセットマネジメントが作成。

(出所:日興アセットマネジメント作成の資料より)

投資アイデアで選ぶ!新興国株式ファンド厳選10本!

アイデア1

割安な新興国の中でさらに割安な市場を狙うならば、中国、ブラジル、ロシア、BRICs

新興国株式市場の中でも特に割安なのが、ここ数年低迷している中国、ブラジル、ロシアといった国々。中国やブラジルの景気先行き、ロシアのウクライナ問題など懸念は残るものの、世界経済回復の恩恵を受けた株価上昇局面ではより高いリターンが期待される。

HSBC ブラジル オープン
好況期には高い成長が期待できる中小型株にも投資するなど、株価が反発するような局面で大きなリターンを獲得する傾向にある。銘柄数を40銘柄程度まで絞り込み、アクティブ色の強い運用が特徴。リッパ-・ファンド・アワード・ジャパン2014最優秀ファンド賞受賞(株式型 ブラジル株 評価期間:5年)。
三井住友・ロシア株式オープン
足元では株式市場の価格変動リスクの高まりを警戒して、高配当利回り銘柄や厳選された成長株に投資。類似ファンドよりも相対的に良好な成績をおさめている。銘柄数を20銘柄程度まで絞り込み、アクティブ色はかなり強い。
フィデリティ・チャイナ・フォーカス・オープン
企業調査に基づく銘柄選択で定評のあるフィデリティが運用。設定来の成績は運用目標となるベンチマークを大幅に上回っている。また、類似ファンドに対しても安定的に良好な成績をおさめており、その運用力は高く評価できる。
JPM・BRICS5・ファンド
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの株式に投資。当ファンド1本で割安な地域を概ねカバーできる。BRICs諸国の株式に投資するファンドのなかで相対的に良好な成績をおさめている。業界最大規模の運用体制による国別配分の決定と銘柄選択力に定評がある。

アイデア2

割安な新興国の中で高成長が期待できる企業を狙うならば、中小型株式ファンド

長期的に高い成長が期待される新興国企業のなかで、さらに高い成長力を持つのが中小型株式。個別企業の成長ストーリーが株価に影響を与えるため、世界経済の影響も受けにくいと思われる。個性派ファンドが揃っているのも魅力!

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド
価格変動率がなるべく低くなる運用戦略である「低ボラティリティ運用戦略」が最大の特徴。高い成長力を持つ中小型株に広く分散投資しながら、類似ファンドよりも底堅い値動きが期待できる。設定来、参考指数(MSCI新興国中小型株指数)を大きく上回る成績をおさめている。アクティブファンドでありながら、販売手数料無料なのも魅力だ。
マニュライフ・アジア・オセアニア小型成長株ファンド
アジア・オセアニアの割安かつ高い成長が期待できる中小型株に広く分散投資。当ファンドの運用実績は短いが、投資先の「MGFアジア・スモール・キャップ・エクイティ・ファンド」と同じ戦略のファンドが海外に存在し、設定来ベンチマークを大幅に上回る運用実績をおさめている。海外の投信評価会社からも高い評価を受けている。

アイデア3

先進国よりも相対的に高い利回りで注目される新興国高配当株式ファンド

新興国企業のなかには、先進国企業よりも財務体質が良く、株主還元に積極的な企業が多く存在する。先進国株式よりも相対的に高い配当利回りが期待され、分配金も高い。毎月分配を選ぶもよし、値上がりした分を利益確定してくれるボーナス分配型を選ぶのも面白い。

ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月決算型)
毎月75円の分配金が出ている人気ファンド。市場平均よりも高い配当利回りが期待できる銘柄に広く分散投資する。直近(2014年4月末時点)の組入れ銘柄の予想平均配当利回りは5.5%と高い水準だ。類似ファンドと比べて価格変動リスクを抑えた運用が特徴で、下落局面でも相対的に底堅い値動きが期待できる。
JPM新興国高配当・成長株ファンド(毎月決算型)
相対的に高い配当利回りの継続が期待され、かつ株価の上昇が期待できる銘柄に分散投資する。直近(2014年4月末時点)の組入れ銘柄の予想平均配当利回りは5%程度で、毎月の分配金は30円程度に抑える一方で、3カ月に一度、基準価額10,000円を超えた部分をボーナス分配で支払う。分配金で投資元本を減らしたくないという投資家におすすめしたい。

アイデア4

どれを選べばよいか迷うあなたは分散投資型ファンド

いろいろな投資アイデアはあるものの、新興国投資に特有のカントリーリスクはつきもの。どれを選ぶか迷うのであれば、新興国全体に広く分散投資するファンドを選び、将来の上昇局面を待つのも良いだろう。

eMAXIS 新興国株式インデックス
新興国株式市場を代表するMSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動することを目指すインデックスファンド。800銘柄を超える新興国株式に広く分散投資する。販売手数料無料、低い信託報酬率が魅力。楽天証券買付ランキング上位のファンドだ。
日興グラビティ・ファンド
「2国間の貿易量は、経済規模が大きく、距離が近いほど大きくなる」というグラビティ理論を活用した国別配分が特徴で、日本を含むアジアの株式に広く分散投資する。個別銘柄の選定は、企業調査に基づく銘柄選択で定評のあるフィデリティが行う。直近1年間の運用実績は類似のアジア株式ファンドを大きく上回り、相対的に良好な成果を残している。

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