新興国企業の利益見通しは改善の兆し
新興国企業の1年先予想1株あたり利益の推移をみると、2014年に入って改善の傾向が見られます。この背景には、米国をはじめ世界的な景気回復期待の高まりを受けて、新興国経済および企業業績も恩恵を受けるとの見方が強まっていることなどが考えられます。
【図表3】新興国企業の1年先予想1株あたり利益の推移
(月次、米ドルベース、期間:2013年1月~2014年5月注)
注:月末時点の予想値、2014年5月は13日時点
※新興国企業:MSCI新興国株価指数構成企業
※予想は全てファクトセット集計アナリスト予想平均
(出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成)
新興国株式市場は先進国よりも割安な水準
2月以降、上昇基調にある新興国株式市場ですが、予想株価収益率(PER)は依然として過去平均を下回る水準にとどまっています。一方、先進国株式の予想PERは、2012年末以降、上昇基調にあり、引き続き過去平均を上回る水準です。
新興国株式は、相対的に高い利益成長が期待される中で、PERが低位にとどまっており割安感があると考えられます。
【図表4】予想PERの推移
(月次、期間:2006年1月末~2014年4月末)
【図表5】相対予想PERの推移
(月次、期間:2006年1月末~2014年4月末)
【図表1,2について】
※PER:株価収益率(株価÷1株あたり利益)
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数
※予想PER:I/B/E/Sによる1年先EPS(1株あたり利益)予想に基づくPER
(出所:トムソン・ロイター・データストリームの
データを使用しピクテ投信投資顧問作成)
【図表6】PER水準別にみた1年後の株価騰落率の平均(計算期間:2000年1月~2014年3月)
(月末のPER水準別に、1年後の株価騰落率を平均。ただし、2013年4月~2014年2月については、2014年3月末比での騰落率を使用。)新興国はMSCIエマージング・マーケット指数を使用。騰落率はローカル通貨ベース。日興アセットマネジメントが作成。
(出所:日興アセットマネジメント作成の資料より)