卸電力価格値上げで11-12年の利益見通し上方修正
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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02380 | 中国電力国際発展有限公司(チュウゴクデンリョクコクサイ) |
1.87 HKD (06/07現在) |
株価 企業情報 チャート |
中国政府は6月1日付で卸電力価格の引き上げを実施したが、これに伴う中国電力国際の値上げ幅はBOCIの事前予想をやや上回った。今回の卸電力価格の引き上げ幅は地域別に異なるが、同社の場合、火力発電所の多くが相対的に値上げ率の高い地域に位置し、総発電容量に占める安徽省、河南省の割合はそれぞれ20%、19%に達している。この結果、BOCIは同社の2011年、12年の予想純利益をそれぞれ3.6%、2.0%上方修正し、7億100万元、8億4500万元に設定した。ただ、目標株価を従来水準に据え置き、同社株価に対する中立的な見方を継続している。
同社は今のところ、値上げ幅に関する詳細を発表していないが、BOCIは国家発展改革委員会(NDRC)が定めた省・市・自治区ごとの引き上げ率を基に、同社の値上げ幅を予測。これまで4.1%としていた11年の予想値上げ率を、今回4.3%に上方修正した。同社の火力発電施設の多くが安徽省や河南省など、値上げ幅の高い地域に位置することが理由。
一方、BOCIはリスク要因として、同社の坑口石炭事業者への依存度の高さに言及し、単位当たり燃料コストの増加幅が同業銘柄を上回る可能性を指摘した。また、干ばつを背景に、同社の水力発電量が減少する可能性にも触れている。