卸電力価格を1MWh当たり17.1元値上げ、利益見通し上方修正
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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01071 | 華電国際電力(フアディエン・パワー・インターナショナル) |
1.69 HKD (06/07現在) |
株価 企業情報 チャート |
中国政府は6月1日付で卸電力価格の引き上げを実施したが、これに伴う華電国際電力の卸価格の値上げ幅は1メガワット時(MWh)当たり17.10元と、BOCIの事前予想値(1.9%上昇)を上回った。BOCIは電力価格値上げに対する同社の敏感度の高さを考慮し、2011年、12年の予想純利益をそれぞれ4.1%、3.8%上方修正。新たに2億7900万元、5億7500万元に設定した。また、目標株価を従来水準に据え置き、同社株価の先行きに対する中立的な見方を継続している。
華電国際電力の卸電力価格の値上げ幅は同業銘柄の華能国際電力(00902)、大唐国際発電(00991)を上回る水準となる。値上げ率の設定は地域ごとに異なるが、華電国際電力の場合、相対的に値上げ幅が大きいエリアの事業ウエートが高いことがプラスに作用した。ちなみに山東省における卸電力価格の値上げ幅は1MWh当たり14.9元、安徽省と河南省では同20元となっている。
一方、BOCIは利益の質の面で見劣りする同社は、同業銘柄の中で最も料金値上げに対する敏感度が高いと指摘し、11-12年の利益見通しをそれぞれ4.1%、3.8%上方修正した。 BOCIは同社のリスク要因として、発電用炭のスポット価格と契約価格がかい離するのに伴い、契約価格の履行率が低下する可能性に言及している。また、本土電力銘柄の中で負債比率が最も高いと指摘(11年予想は505%)。負債比率の低減に向け、華能国際電力や大唐国際発電に続く形でA株の増資に踏み切る可能性に触れている。