1-4月の販売額は前年比12%減、通期販売目標の達成に不透明感
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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02777 | 広州富力地産股フン有限公司(グアンジョウ・アール・アンド・エフ・プロパティーズ) |
10.12 HKD (05/04現在) |
株価 企業情報 チャート |
広州富力地産がこのほど発表した4月の販売統計はほぼ予想通りの数字を示したが、1-4月期の販売額(成約ベース)は前年同期比12%減と低調で、自社の通期販売目標の22%相当、BOCIの通期予想の30%相当にとどまった。BOCIの通期予想は同社の目標値を25.5%下回る水準。BOCIは1-4月期の販売低迷を受けて298億元の通期予想を据え置き、同社株価の先行きに対して慎重見通しを継続している。
4月単月の成約額は前年同月比7%増と、ほぼ予想通りの水準に達した。一方、1-4月期の成約額は前年同期を12%下回るわずか89億元。ただ、昨年1-4月期の成約額が自社通期目標の31%相当にとどまった経緯もあり、BOCIは現時点で通期予想値を据え置いている。
同社はおよそ2億米ドルの債務返済に向け、香港子会社を通じて約35億元を調達したが、BOCIはこの先も販売状況の低調が続くとみて、同社の財務の先行きに対する慎重スタンスを継続している。11年の純負債比率は109%の高水準を維持する見通しという。 同社は今回、香港子会社を通じた資金調達の可能性を証明したことになり、代替手段としての新たなチャネルの存在は今後の資金調達に有利に働くとみられている。ただ、これは負債比率の低下を意味するものではなく、引き続き開発物件の売れ行きやその質が最大の焦点となる見込み。BOCIは1-4月期の販売統計を受けて慎重見通しを維持し、通期の成約額が同社目標の約74%にとどまる見通しを示している。