10年7-9月期純利益は12億HKドル強、1日当たり売買代金が予想以上に好調
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00388 | 香港交易及結算所(ホンコン・エクスチェンジ・アンド・クリアリング) |
193.00 HKD (11/10現在) |
株価 企業情報 チャート |
香港交易及結算所の2010年7-9月期純利益は12億2000万HKドル(EPSは1.13HKドル)と、BOCIの予想を9%上回った。実現利益、未実現利益、評価損益を含む純投資収益が4-6月期の3300万HKドルから1億7400万HKドルに急増したことが、予想を上回る好決算の主因。7-9月期の1日当たり売買代金は618億HKドルだった(前四半期は629億HKドル)。
BOCIは7-9月期決算に特にサプライズはなかったとの見方だが、10-12月期の1日当たり平均売買代金が予想を上回る水準に増えていると指摘。10-12年通期の想定値をそれぞれ720億HKドル(修正前670億HKドル)、1050億HKドル(同900億HKドル)、1200億HKドル(同1050億HKドル)に引き上げ、同社の予想純利益を8%、14%、12%上方修正した。1日当たり売買代金は実際、10月1日以降に1000億HKドル前後の水準で推移している。
売買代金に関する新たな想定値に基づくと、売買代金回転率(時価総額に対する売買代金の割合)は2010年、11年、12年にそれぞれ97%、112%、109%に達し、過去数年との比較においてほぼ適正水準となる。BOCIはまた、H株の売買代金回転率が相対的に高い点を指摘。長期的にはH株銘柄数の増加が売買代金回転率の向上につながる見通しを示した。
BOCIは利益見通しの上方修正に伴い目標株価を引き上げ、同社株価の先行きに強気の見方を継続した。回帰分析の結果、同社の現在株価は売買代金1230億HKドルを想定した水準にあると指摘している。
一方、BOCIは同社の最大のリスク要因として、投資資金が流出に転じる可能性を挙げた。ただ、その半面、米国の追加量的緩和や人民元相場の先高感などを背景に、香港株式市場の流動性環境を楽観視。最近の売買代金レベルの伸びが、BOCIを含む証券各社の想定を上回るペースにあると指摘している。