10年6月中間期に43%増益、人件費などのコスト管理強化を評価

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
01833 銀泰百貨(インタイム・デパート) 8.68 HKD
(08/24現在)
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銀泰百貨の2010年6月中間決算は、総販売収入が前年同期比39%増の39億2200万元に達し、BOCIの通期予想の45%を消化した。純利益は同43%増の3億元。BOCIは同期のコスト抑制や予想を上回る投資収益(百大集団の権益売却益)を受け、10-11年通期の利益見通しを6-12%上方修正した。上期の既存店売り上げ伸び率は通期予想(18.6%)を下回る17.2%にとどまったが、BOCIは下期の上昇を見込み、通期予想を据え置いた。また、一定の既存店売り上げ伸び率の確保とコスト管理の継続を前提に、向こう2年間にわたる同社の営業レバレッジ(業務レバレッジ)の向上を予想。最新リポートで目標株価を引き上げ、同社株価の先行きに中立的な見方を継続した。

百大集団の権益売却益(約6500万元)を含む非経常損益を除外した場合、上期の純利益は2億5000万元と、BOCIの予想を15%上回る水準に達した。店舗および投資不動産の賃貸収入の伸びが同56%増と、予想以上に力強かった。

14店舗を対象とした既存店売り上げの伸び率は10年上期に17.2%と、10年1-3月期の18.4%を下回る一方、2009年通期の16.9%を上回った。地域別に見ると、主要営業基盤である浙江省の既存店売り上げが15.4%増、その他地域が36.5%増。BOCIは中国政府による不動産過熱抑制策や4-6月期の国内株式相場の低迷が、浙江省の住民の消費意欲に影響したとみている。

一方、中部地域の4店舗(河北省中央、襄樊市、湖北省咸寧市、鄂州市)の既存店売り上げは上期に前年同期比63%増と、6つの事業エリアの中で最大の伸びを示した。中部が総販売収入に占める割合は上期に12.9%にとどまったものの、これは地元浙江省に次いで2番目に高い数字。BOCIによれば、昨年12月に湖北省の百貨店チェーン仙桃商城大厦を買収して以来、売り上げ伸び率が加速したという。BOCIは同省で15年以上の営業歴を持つ仙桃経営陣の経験が相乗効果につながったとの見方だ。

BOCIは銀泰百貨の6月中間期について、特に人件費の抑制を高く評価している。09年に5店舗、10年上期に1店舗を新規出店したにもかかわらず、中間期の人件費の対販売収入比率は3.5%と、わずか0.06ポイントの上昇率にとどまった。また、その他経費の対収入比率は前年同期を0.68ポイント下回る水準。BOCIは営業効率の向上に伴い、出店まもない店舗の営業レバレッジの向上を予想している。一方、コミッション料率、直接販売部門の利益率はそれぞれ前年同期を0.51ポイント、0.1ポイント下回ったが、BOCIはこの点について、新規店舗を軌道に乗せるまでにはある程度時間がかかるとの見方。コスト管理の強化に伴い、上期の営業利益率が1.4ポイント上昇したことに言及している。