雪害による需要減で09年予想利益を下方修正、10-11年も税率アップが重し
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00857 | 中国石油天然気(ペトロチャイナ) |
8.75 HKD (02/23現在) |
株価 企業情報 チャート |
2009年11月から12月にかけての中国北部の大雪は、石炭を含む貨物の輸送を寸断しただけでなく経済活動の停滞を招いた。この結果、第4四半期は例年、ガソリンやディーゼルといった精製製品の需要が高まる時期にもかかわらず、今年は需要が減退。10-11月の需要はそれぞれ、前月比で減少している。特に中国北部が主要市場であるペトロチャイナは最も大きな打撃を受けたとBOCIはみている。精製製品の実勢価格は政府が設置した価格上限よりも低い水準にあるもよう。
中国政府は先ごろ、各種鉱物の資源税を一定期間引き上げる改革を提案した。国内経済が回復基調にあることから同案は2010年中に施行される見通し。現在、原油に対する資源税は1トン当たり16-30元(1バレル当たりでおおよそ0.3-0.6米ドル)だが、改革後は実勢価格に対して一定の割合で課税されるようになる。BOCIは税率について、石油の質に応じて3-5%程度になると予想。施行時期に関しては、石炭の税率改正と同時期の2010年4月とみて、この影響を業績予想値に反映させている。 BOCIは2009年10-12月期の精製およびマーケティング部門の業績悪化を考慮し、ペトロチャイナの2009年予想利益を12%引き下げた。また、探査・生産部門のコスト増や、本部の支出増をはじめ、その他の部門の予想も小幅に修正している。 2010-11年の予想利益に関しても、資源税の増額を見込み、10-12%下方修正した。また、当初は政府によるガソリンおよびディーゼルの価格の引き上げ(1トン当たり300元アップ)が2010年1月に実施されると予想していたが、これは4月の実施になると見方を改めた。 業績の下方修正にもかかわらず、同社の株価は2010年予想PER10.3倍、2010年予想配当利回り4.4%と割安の水準にあると考えられる。同社は中国最大の天然ガス生産者(国内生産量の70%以上)であり、今後の天然ガスの価格上昇で最も恩恵を受ける企業。BOCIは同社の株価の先行きを強気の見方に据え置いている。