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好配当利回り株の選び方・買い方
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

好配当利回り株の選び方・買い方

2017/5/18
大型好配当利回り株へ分散投資は、長期的な資産形成に有効な方法の1つと考える。景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ業種に存在する、時価総額の大きい銘柄で、予想配当利回り3-4%辺りに有望銘柄が多い。
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執筆:窪田真之

今日のポイント

  • 大型好配当利回り株へ分散投資は、長期的な資産形成に有効な方法の1つと考える。
  • 景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ業種に存在する、時価総額の大きい銘柄で、予想配当利回り3-4%辺りに有望銘柄が多い。予想配当利回りが高過ぎる銘柄は、リスクが高いので、避けた方がいい。

(1)日本の大型割安株の配当利回りは、魅力的な水準

株式投資というと、「値上がり益ねらい」と思い込んでいる人が多いようです。少し、発想を転換していただきたいと思います。今の日本株には、値上がりはあまり期待できないけれど、安定的に高い配当利回りが期待できる銘柄が増えているからです。

東証一部の平均配当利回りと長期金利(10年国債利回り)推移:
1993年5月―2017年5月(17日まで)

(注:楽天証券経済研究所が作成)

昔の日本株は、確かに、配当ではなく、値上がりを狙って買うものでした。1993年ころ、東証一部の平均配当利回りは1%もありませんでした。当時、長期金利(新発10年国債利回り)が5%近くあったことを考えると、株の利回りは低すぎて、話になりませんでした。

ところが、その後、長期金利が下がり続ける中で、日本株の利回りは上昇し続けました。①株価が下落したことと、②日本企業が株主への利益配分を増やすようになったことが、利回り上昇の要因です。

ところで、皆様は、1993年ころ長期金利が5%もあったことを覚えていますか。そこで10年新発国債を買えば、10年間で税引き前50%の確定利回りが得られたのです。すばらしいリターンですね。それでも、当時、5%の利回りに魅力を感じた投資家はあまりいませんでした。なぜでしょう?

今では信じられないことかもしれませんが、当時は、まだインフレ期待が高く、5%程度の利回りでは、十分にインフレをカバーすることができないと考えられていました。インフレに弱い債券投資よりは、インフレに強い、不動産投資や株投資に魅力を感じる人が多かったのです。

後から振り返ると、そこは、日本がデフレ社会に突入する入り口でした。値上がり益をねらって動くものを追いかけるより、じっくり長期国債で利回りをねらった投資をすべきだったのです。

それでは、これからの10年はどうでしょう。長期国債の利回りがあまりにも低くなってしまったため、国債の投資魅力は低くなりました。そこで、注目されるのが、日本株の利回りの高さです。配当利回りから日本株を見直していい時代に入ってきたと思います。

利回りの高いものに投資というと、まず、外貨建て債券への投資を思い浮かべる人が多いかと思います。海外の金利は日本よりも高いので、それもOKです。ただ、円高になると投資元本が目減りしますので注意が必要です。為替リスクを負わずに投資できる日本株の高配当利回りものにも分散投資した方がいいと思います。

(2)不況に強い業種から配当利回り2~5%の大型株を選ぶ

株の配当利回りは、確定利回りではありません。業績が悪化して減配になれば、利回りが低下します。株価が下がる可能性もあります。銘柄選択にあたっては、単に予想配当利回りが高い銘柄を選ぶのではなく、長期的に保有して減配になりにくい銘柄を選ぶことが大切です。

全ての上場銘柄から予想配当利回りが高い銘柄を抽出すると、上位には、予想配当利回り6%以上の銘柄もあります。一見魅力的ですが、ここは注意が必要です。予想配当利回りが高すぎる銘柄には、減配リスクの高いものが多いからです。私の目で見て、減配リスクが低い有望銘柄は、予想配当利回りで3~4%の辺りに多数あります。

それでは、減配リスクの低い銘柄を選ぶための、4条件を具体的に見てみましょう。

減配になりにくい高配当利回り株を選ぶための4条件

  • 業 種:不況に強い業種に属する。
  • 規 模:売上高や時価総額が大きい。
  • 財 務:借金が少ない。
  • 収益力:経常利益率が高い。

4条件すべてを満たす必要はありません。上の条件のうち上位2つ(①②)だけ充たせば十分です。この4条件は、重要性の高い順に並んでいます。一番重要な①と②だけ満たせば、十分といえます。

不況の影響をうけにくい代表業種は、情報通信・電鉄・医薬品・食品・サービス・(日用品)小売業などです。ここから、配当利回りの高い大型株を探してみてください。以下に大型の好配当利回りの参考銘柄を掲げます。

時価総額1兆円以上、予想配当利回り2.9%以上の18銘柄:2017年5月17日時点

コード 銘柄名 配当
利回り
景気感応度 1株当り
予想
配当金
5月17日
株価
7201 日産自動車 4.8% 景気敏感株 53 1,109.5
2914 日本たばこ産業 3.4% ディフェンシブ 140 4,062.0
8411 みずほFG 3.8% ディフェンシブ 8 198.0
1928 積水ハウス 3.9% 景気敏感株 75 1,918.0
7270 SUBARU 3.7% 景気敏感株 144 3,881.0
4502 武田薬品工業 3.1% ディフェンシブ 180 5,740.0
8001 伊藤忠商事 3.9% 景気敏感株 64 1,628.5
8316 三井住友FG 3.9% ディフェンシブ 160 4,111.0
1878 大東建託 3.3% 景気敏感株 559 16,810.0
8053 住友商事 3.4% 景気敏感株 50 1,478.5
5108 ブリヂストン 2.9% 景気敏感株 140 4,794.0
5020 JXTG HLDG 3.6% 景気敏感株 18 500.6
9437 NTTドコモ 3.6% ディフェンシブ 100 2,753.0
8031 三井物産 4.0% 景気敏感株 60 1,513.5
8002 丸紅 3.5% 景気敏感株 25 708.9
9433 KDDI 2.9% ディフェンシブ 90 3,077.0

(出所:1株当たり配当金は会社予想ベース、配当利回りは1株当たり年間配当金を5月17日の株価で割って算出、景気敏感株/ディフェンシブの分類は筆者の判断、大手銀行株はかつては景気敏感株と見られていたが、現在、財務内容が良好で、安定的に数千億円の純利益を獲得できる体質になっていることからディフェンシブ株に分類した)

長期投資の対象は、ディフェンシブ株の方がいいかもしれません。

(3)なるべく多数の銘柄に分散投資する

たとえ4条件をすべて充たしている銘柄があっても、1銘柄に集中投資するのは避けた方が良いです。個別銘柄リスクがあるからです。どんな銘柄も、将来絶対に減配がないとは言い切れません。

高利回りもの投資では、特定の銘柄に集中投資すべきではありません。減配になりにくい性質を持った銘柄で、なるべくたくさんの銘柄に分散投資すべきです。

景気変動の影響を受けにくい業種(ディフェンシブ株)が優先されますが、分散投資するならば、景気敏感株から選ぶことも可能と思います。景気敏感株ばかりをたくさん買うと、景気悪化局面であわてて売らなければならなくなるので、要注意です。

予想配当利回り2~4%の大型株に分散投資し、5年・10年と保有し続けることが、派手さはなくとも、着実に資産を増やしていく近道かもしれません。

好配当利回り株の買い方ですが、一気に大量に買うのではなく、時間をかけて分散投資することがオススメです。1株当たり配当金が変わらなければ、株価が下がった局面で買うと、配当利回りが高くなります。

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