2020(令和2)年10月1日
東証システム障害で売買が終日停止
2020(令和2)年10月1日、東京証券取引所がシステム障害により全銘柄の売買を終日停止しました。東証の売買が終日行われないのは、取引が全面的にシステム化された1999年5月以来、初めてのことです。
原因は2010年に導入した富士通製の高速取引システム「アローヘッド」のサーバーが故障し、そのバックアップ機能が作動しなかったこと。2012年2月にも同様のバックアップの不備で午前中に一部銘柄の取引停止はありました。取引が終日停止になった理由は、すでに午前9時の前場寄り付きに向けて証券会社からの注文を受け付けており、混乱が生じる恐れがあったからです。前日9月30日の東証1部の売買高は3兆円近くまで膨らんでおり、活況を呈する株式市場に大きな動揺が走りました。
過去にも2005年11月1日にはプログラムミスで全銘柄の取引が寄り付きの午前9時から午後1時30分まで約3時間にわたり停止。2006年1月18日のライブドア・ショックでは処理能力を超える売り注文が殺到し、午後2時40分以降、取引が全面停止に追い込まれるなど、東証では何度かシステムダウンが起こっています。東証の掲げる「ネバーストップ」という旗印通りの盤石なシステム構築が、市場としての健全性確保や国際的な地位向上には必要不可欠といえます。
2020(令和2)年10月1日の日経平均終値は
23,185円12銭