2001(平成13)年9月21日
日本初の牛海綿状脳症認定
2001(平成13)年9月21日、「BSE(牛海綿状脳症)の疑いのある牛が日本で発見された」と農林水産省が発表しました。21日には「疑い」が「確定」に変わりました。
BSEは牛の脳にスポンジ(海綿)のような無数の空洞ができる感染症です。当時は「狂牛病」とも呼ばれました。BSEの原因とされる異常たんぱく質は、ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病の原因になると考えられており、ともに発症後の治療法はありません。
政府は同年10月に食用牛の全頭検査を開始。牛の脳や脊髄、内臓などから作る飼料「肉骨粉」の製造・販売を禁止しました。2003年12月に米国でカナダ産牛のBSE発生が確認されると、日本は米国からの牛肉や牛肉製品の輸入を停止するなど対策を徹底しました。
その後、日本では食用牛1頭ずつに個体識別番号を割り当ててデータベース化。生産者から解体業者、小売店や外食業者など各段階で牛肉の流通を記録し、消費者の口に入るまでの履歴をたどれるようになっています。
BSE感染患者は、日本では1人も出ていません。