A 保有数は平均5~10商品。案外多くありません

 運用資産の額は大きくても、あまりたくさんの商品に分散していないケースが多いのが特徴です。管理のわずらわしさもありますが、リスク管理をしっかりした上で、リターンの実額を考えて細かく分けすぎない方が効率的というわけです。

 もちろん一概には言えませんが、一任勘定などのポートフォリオや株式投資の個別銘柄を除くと、保有商品の全体数では、5商品から多くても10商品くらいのケースが一般的でした。少し意外かもしれませんが、富裕層は資産運用においては効率性も重視してある程度の集中投資を好む傾向があるようです。

 必要以上には分散させないと言った方が良いかもしれません。

【結論】富裕層に共通する6つの投資手法

 富裕層の方々に共通する投資方法は以下のとおりです。

 いかがでしたでしょうか。富裕層の資産防衛においては、自分が管理できる範囲内で決して無理をせず、資産運用の効率と合理性を重視していることがよく分かります。また、転勤がある金融機関の担当者では難しいかもしれませんが、富裕層の資産運用では、金融機関を特色や目的に応じて使い分け、信頼でき長く付き合えるパートナーがしっかりそばについている、ということも共通しています。

 金融機関のパンフレット以外にも商品の選択肢を持ち、様々な提案を聞く機会と、耳を持っている。有能なアドバイザーの提案を聞きながらも、最後は自己の判断で取捨選択をする。これが富裕層共通の投資術です。

 富裕層と同じ資金規模の投資ができるか、というと全員がそうではありません。ただ、上記の基本スタンスは、資金の大きさにかかわらず、投資家全員に共通する重要な指針です。

 自分なりに納得のいく投資結果を出し、今よりもランクアップすることは、決して無理なことではありません。投資家の皆さんが、「今よりも富裕層」になることを、心から願い、応援しています。