鉱工業生産指数の「乗用車」がどのくらい下振れるのか
試算にはこの日本自動車工業会の「乗用車」の生産台数を利用します。6月の生産台数を3万台減らしたときのインパクトを計算するには、まず鉱工業生産指数の予測指数を使って、日本自動車工業会の「乗用車」生産台数を6月まで延ばす必要があります。
そのために、まず、日本自動車工業会の「乗用車」生産台数の季節調整値を、鉱工業生産指数の季節指数を使って作成します。それを鉱工業生産の予測指数「輸送機械」を使って6月まで延ばした上で原系列に逆算し、日本自動車工業会の「乗用車」生産台数を6月まで算出しました。
その生産台数をベースに6月を3万台下振らせた上で、改めて季節調整をかければ、生産停止を加味した鉱工業生産指数「乗用車」の6月の値が試算できます。結果は図表3に示した通りです。6月の「乗用車」生産は、予測指数の前月比マイナス4.8%からマイナス9.4%へ、4.6%ポイント下振れる計算となりました。