決算発表で株価が最も乱高下するのはどんな株?

 3月決算企業の本決算発表シーズンが終わりました。今回も、各所で決算発表後に株価が急騰したり急落したりといういつもの光景が見られました。

 ところで、決算発表により株価が乱高下しやすいのはどのような株だと思いますか?それは「成長株」と呼ばれるものです。成長株とは、毎年売上と利益が伸びていて、今後も継続して売上や利益の伸びが期待されている銘柄のことです。

 成長株とまでは言えないものの、直近の業績で大きな伸びが期待されている銘柄も含まれます。

 こうした銘柄は、「きっと決算発表で良い業績数値が発表されるはずだ!」という多くの投資家からの期待を背負った株価がついており、概して割高気味です。そのため、いざ決算発表で予想を下回る業績数値が発表されると、失望感から株価が大きく下がってしまいます。ストップ安まで一気に下がることも頻繁に生じます。

 一方、予想を大きく上回る業績数値が発表された場合は、株価は大きく上昇し、ストップ高まで駆け上がることも少なくありません。

割安株は決算発表による株価の乱高下は少ない

 対して、「割安株」は決算発表による株価の乱高下は比較的少ないように思います。それは、成長株のように業績数値にあまり過度な期待がされておらず、株価が割高になっていないからです。

 割安株とは、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が低い銘柄など、企業実態に比べて株価が割安に放置されている株のことです。

 さすがに突然の大赤字、ということになれば株価は大きく下がることもありますが、当初予想されていた業績から多少下ブレしたとしても、株価はあまり反応しないことが多いです。

 もともとPERが7倍程度で推移していた銘柄が、決算発表で予想より低い業績数値を発表し、PERが8倍になったとしても、7倍も8倍もそんなに大きな差とはいえないため、株価も大きく動くことは少ないです。

 一方、大して業績が期待されていない割安株が、予想を大きく上回る業績をたたき出したような場合は、株価は大きく上昇することもあります。

 総じて、成長株に比べて株価が大きく上昇することも、大きく下落することも少ないのが割安株の特徴です。

高配当利回り株で重視されるのは業績よりも…

 最近個人投資家に人気が高いのが高配当利回り株です。年間の配当金が株価に対して何%かを表す配当利回りが高い銘柄のことです。

 高配当利回り株では最も重視されるのは売上や利益ではなく、「1株当たりの配当金」です。従って、業績の実績が予想より良くなくとも、配当金が増配されればそれだけで株価は上昇します。

 一方、予想外の業績不振が生じ、1株当たりの配当金も減らされたり、ゼロになってしまうと株価も大きく下がることになってしまいますので注意が必要です。

 多少業績が悪化しても現状の配当金をキープできるよう、配当性向(1株当たり利益のうち配当金に回す割合)が高くないものを選んでおくのが無難です。

 また、配当性向があらかじめ方針として決まっており、業績に応じて配当金が大きく変動してしまうような銘柄についても、業績悪化とともに減配となって株価が大きく下がってしまうリスクは高まりますので注意しましょう。

まとめ・自らのリスク許容度と相談してどの株に投資するかを決めよう

 株式投資には、「どの株に投資するべきだ」という唯一の正解があるわけではありません。ご自身がどのくらいのリスクを取れるかというリスク許容度と相談した上で、どのような株に投資するかを決めるようにしてください。

 例えば成長株であれば、時に株価が10倍、20倍と上昇することもある一方、業績が悪化すると10分の1以下まで株価が下がってしまう可能性もあるということを十分理解した上で投資するようにしましょう。

 その上で、筆者が行っているように下降トレンドでは買ったり、保有をせず、移動平均線割れとなったら速やかに売却する、といったルール設定で大きな損失を抑えることをお勧めします。

 一方、そんなに大きく上昇しなくてもよいので、大きな下落の可能性が低い銘柄を選びたいのであれば、PERやPBRなどの面から割安に放置されている割安株が選択肢となります。そして株価はそんなに上昇しなくてもよいから、配当金をより多くもらえればそれでよい、という方は高配当利回り株を投資対象とすればよいでしょう。

 成長株、割安株、高配当利回り株のそれぞれの特徴を知り、ご自身に合った銘柄を選択するようにしてくださいね。

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