日経平均、34年ぶりの最高値更新から調整局面へ
日本株市場が揺らいでいます。今年に入ってからの日経平均株価の推移を振り返ると、年初から上昇を続け、2月に34年ぶりの史上最高値を更新。3月頭には初の4万円台を突破しました。
4月に入ると、調整局面に。中東情勢の緊迫化や米株安などの影響を受け、4月19日には前日比1,011円安の3万7,068円をつけました。
さらに、連休明けの5月7日は反発し、3万8,835円と3週間ぶりの高値水準をつけました。
ここ数カ月にわたる歴史的な株価の上昇と下落を受け、個人投資家はどのような行動に出たのか。さまざまなスタイルの投資家に聞いてみました。
カブ主優待ライダーさんプロフィール
岡山県在住。40代のサラリーマン投資家。投資歴=優待歴10年程度。YouTubeチャンネル「カブ主優待ライダー・株主優待」では、株主優待や高配当株投資を中心に情報を発信。登録者数は6万人超え。スーパーカブをこよなく愛し、多少遠方でも愛単車で出かけるライダー 保有資産のメイン:国内株式 YouTube:カブ主優待ライダー・株主優待 X:カブ主優待ライダー@kabunushi_rider |
足元の下落相場、どうすれば?
まずは、足元の下落相場をどのようにみているのか聞いてみました。
※以下のアンケートは、2024年4月23日に実施しました。
日本株相場が急落しています。足元の市場環境をどのように受け止めていますか。
日本株は少々過熱感が高かったので妥当な調整であったのではないかと感じています。むしろ、今までは株高のためなかなか買い検討できる銘柄が少なく、少々退屈な局面でもありました。これは一つの買い場としてチャンスであるとも感じています。
日本株の下落を受け、資産配分や投資手法の見直しなど、現在の運用方針を変更するお考えはありますか。
私は市場が暴落・暴騰する局面でも基本的な投資スタンスは変わりません。その時に割安になっていて利回りが高くなっている銘柄を淡々と狙っています。結局株価についてはよめるものではないと思っているので、時間と銘柄をしっかり分散しながら購入を進めています。
ただ、こうした急落局面はどうしても買いたい銘柄が増えて多く買ってしまう傾向にあり、いつも資金が枯渇しがちになってしまうのが自分の課題だと感じています。
下落相場で気を付けていることを教えてください。
下落相場はチャンスである一方、さらに株価が下落していく可能性もあるのでピンチにもなり得ます。このあたりは誰にも分らないことなので、とにかく「平均」をとることを意識していくのがよいのではないかと思います。
高い時でも安い時でもその時割安になっている銘柄を購入する、ということを続けていけば、長い目で見たときに平均的なリターンがとれるのではないかと考えています。しっかりと銘柄と時間(一気に買わずちょこちょこ買う)を分散することが、リスクの少ない投資につながると考えます。
上昇相場で買った株・売った株は?
一方、1~3月の上昇相場では、何を考え、どのような投資行動に出たのでしょうか。売買した株や、投資戦略について聞いてみました。
※以下のアンケートは、2024年3月上旬に実施しました。
日経平均の上昇に伴い、1~3月までに売買した代表的な銘柄について教えてください。
売った銘柄
(1月末)
あさひ、ゲオホールディングス
優待が廃止となった銘柄を売却して、2月権利銘柄の購入資金としました。
※日経平均の上昇が要因ではありません。
買った銘柄
2月権利の優待銘柄でそこそこ安くなっていた銘柄を買い足しました。
株価が低迷していたのでナンピン買いをしました。
(2月下旬)
サムティ・レジデンシャル投資法人、日本都市ファンド投資法人
直近でREIT(リート:上場不動産投資信託)関連銘柄が昨年来安値を更新していたので、安値とみて購入しました。
今購入を検討している、注目銘柄を教えてください。
ミルボン、ポーラ・オルビスホールディングス、マンダム、ヤーマンなどの美容関連銘柄
現在、中国の景気減退などを要因に株価が大きく落ちている美容品関連銘柄が複数存在します。また、美容関連銘柄については継続保有が前提であったり、継続保有することで内容がグレードアップしたりする銘柄も多いので、早めに保有しておきたいと考えています。すでに持っている銘柄が多いのですが、奥さん名義で買い増しを考えています。
日本株の上昇を受け、資産配分や投資手法の見直しなど、現在の運用方針を変更するお考えはありますか?
運用方針は変更しない!
株価はよめるものではないと考えていますので、どんな株価の時でもその時に安くなっている銘柄を探し購入するスタイルを続けていこうかと思います。
また、米国インデックスなどがはやりですが、引き続き優待投資を続けていきたいです。ただ、時流に応じて購入する銘柄の条件(1年継続がついている優待銘柄)は柔軟に変えていきたいと考えています。
投資に大事なのは「一貫性」だと考えています。方針を変えず長年投資をしていれば長い目で見たときに平均的なリターンが得らえるのではないかと考えています。
また、私は株主優待が大好きなので、あまりもうからなくても日々の生活が楽しい方が人生が豊かになると思っています。