食事・食品系で40銘柄。仔馬の優待生活さんお気に入り銘柄をご紹介

トウシル:後編では仔馬の優待生活さんの優待生活について伺います。優待の中でも「自社関連銘柄」に寄せて優待投資を楽しんでいらっしゃるという話でしたが、改めてその理由を教えてください!

仔馬の優待生活さん:自分のライフスタイルに合った優待品をもらい、楽しくお得に生活することを大事にしています。金券やカタログギフトも魅力的ではあるんですが、あっけなく優待廃止を決めてしまったりするケースが最近増えているように思います。

 その点、自社が企画販売している優待品や、サービスに関する優待品を贈呈してくれる銘柄は、比較的、優待の継続性が高いですし、普段できないような体験が株主優待を通じてできたりするのが魅力です。食費や映画代など、家計支出を抑えられるのもメリットですね。

トウシル:中でもお気に入りの優待銘柄を教えてください!

仔馬の優待生活さん:前編で紹介したイオン(8267)もお気に入りですが、タマホーム(1419)ブルドックソース(2804)ですね。

 タマホームは、優待自体はQUOカードなのですが、自社CMに登場するタレントがプリントされているオリジナルQUOカードなのでレア商品。年2回×500円分で、長期保有だと年2回×1,000円分にグレードアップするため、試しに購入してみました。しかも、購入時の株価は524円だったのですが、2024年2月時点で4,000円台にまで上昇しています。

 タマホームは以前、株主優待を廃止すると発表したことがあったんです。でも、午前中にその告知をした途端、株価が急落し、午後には優待廃止の知らせが取り下げられると株価が徐々に戻り始める、というできごとのあった、ある意味特別な優待株です。

 2023年に創業25周年を迎え、近年は株主還元にも積極的な姿勢を見せています。連続増配中で優待も継続してくれているため、個人的にお気に入りの銘柄ですね。

 ブルドックソースは、2021年に、「東証1部指定記念株主優待」(現:東証プライム)として、通常の優待品に加えて特別優待品をいただきました。これがインパクトのある珍しい内容で、ソースや粉ものを中心に自社関連製品がぎっしり詰まったバラエティセットだったんです。箱を開けて感激するほど豪華で、家族にもお裾分けしました。

トウシル:それはテンション上がりますね! ほかに、「これは手放さない」という推し銘柄はありますか?

仔馬の優待生活さん:吉野家ホールディングス(9861)、「築地銀だこ」で知られるホットランド(3196)など、飲食系銘柄だけで20ぐらい持っていますね。

トウシル:優待銘柄は食事や食品系が多いということでしたが、その他の銘柄で長く持っているものはありますか?

仔馬の優待生活さん:やっぱり、生活資金を応援してくれる日用品系銘柄が多いです。マンダム(4917)ポーラ・オルビスホールディングス(4927)ニチバン(4218)新日本製薬(4931)などなど。いずれも、日常生活に欠かせないものなので、家計支出の削減にもつながる会社です。

ネームバリューを気にせず、「数年後に化ける」銘柄を見つけたい!

トウシル:何を情報源にして、新しい銘柄を探しているんですか?

仔馬の優待生活さん:例えば、「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」といったテレビ番組ですね。

トウシル:業界の今を伝え、現場で奮闘する人を追うドキュメンタリー番組として有名な番組ですね。

仔馬の優待生活さん:はい。これらの番組で、ニッチな企業を探していくのが好きです。テンポスホールディングス(2751)マミーマート(9823)などは、これらの番組で知り、業績や企業概要を調べて購入に至りました。

 テンポスHDは、中古厨房機器の再生販売をしているニッチな企業なんですが、実は「ステーキのあさくま」を連結子会社として抱えている優待銘柄でもあるんですよ。「ステーキのあさくま」はコロナ禍で大打撃を受けたのですが、本体であるテンポスHDの業績は伸びてきていたので購入しました。

 また、マミーマートは埼玉を地盤とする中堅スーパーマーケットの会社なのですが、近年は大型店舗である「生鮮市場トップ」を展開し、独創的な発想で商品開発や売り場づくりを行っています。メディアに取り上げられる機会も多く、商品の仕入れについてもメーカーの過剰在庫品を積極的に仕入れてお客さまに還元するといった取り組みで急成長しているんです。

 私は自社商品の詰め合わせが優待品としてもらえると知って購入したんですが、積極的な株主還元により、近年は増配にも意欲的で、株価も右肩上がりと、うれしい限りですね。

 メインどころの大企業ではなく、関連企業を探して逆算して買うのが好きです。数年後に化けて出てくるような企業を見つけたいなと思っています。

年間配当100万円が目標!人生の「武器」をたくさん持っていたい

トウシル:今後の目標をお聞かせください!

仔馬の優待生活さん:そうですね。今まで通り、コツコツと着実に積み上げ、1年間にもらえる配当金を100万円にすることを目標にしています。そのためには、優待銘柄だけでなく、増配意欲の高い好配当株(*)を増やしていきたいと思っています。

*ここでの好配当はあえて選定しています。

 また、実は、2023年に、個人で事業も始めたんです。中小企業向けの「ものづくり補助金」を活用し、半導体、自動車関連企業からの受託加工が可能な小さな工場を建設中。

トウシル:予想もしていない展望が出てきてびっくりしています! サラリーマンの傍ら、起業しちゃったということでしょうか?

仔馬の優待生活さん:はい。順調に軌道に乗っていて、すでに複数の大手企業から受注を受けています。小規模ながら中長期的に安定的な成長が見込めると思って、長く育てていきたいと思っています。

 人生100年時代、何があるか分かりません。金融投資だけでなく、不動産投資、起業、ポイ活、ふるさと納税など、自分の強みを生かせる「武器」をさまざまな方面に効率良く、分散させていきたいと思っています。

トウシル:今後が楽しみですね! 最後に、読者にメッセージ、アドバイスをお願いします!

仔馬の優待生活さん:最初は投資に対して不安がある方や、資金が少ない方もいると思いますが、最も重要なのは「たとえお小遣い程度であっても不労所得を得る」という状況にたどり着いてほしいです。

 交友関係を制限したり、楽しみを過度に奪ったりしてまで、徹底的な節約をするのではなく、給与以外に他から入ってくる収入源を得る、という経験をすると、その先の風景が少なからず変わってくると思います。自分なりに「武器」を増やして、楽しく、自分らしく、資産を増やしていってみてはいかがでしょうか。

トウシル:本日はありがとうございました。

>>「株デビューで大負けからの復活劇、現在資産は数千万円に!仔馬の優待生活さんインタビュー」[前編]を読む!