(1)投資信託ってどんな仕組み?
運用のプロであるファンドマネジャーが、わたしたちのような一般個人をはじめ多くの投資家からお金を集め、国内外の株式や債券、金(ゴールド)など、さまざまな商品に分散投資します。そして、最終的にその運用の成果(利益)を、投資した人たちに還元するという仕組みです。
(2)投資信託が優れている点は?
大きくまとめると、次の4つです。
- 少額から始められる
- 運用のプロに任せられる
- 分散投資でリスクを軽減できる
- 個人では投資しにくい国や地域、資産に投資できる
投資信託を一つ購入するだけで、複数の金融商品に投資できるのが最大の特徴です。
(3)投資信託の注意点は?
- プロに運用を委託するにあたり、所定のコストがかかること
- 元本保証ではないため、購入額よりも売却額が下回る可能性がある
(4)投資信託にはどんな種類がある?
投資対象の地域別にみると、日本、米国、インドといった単一国のほか、先進国、新興国、全世界など、複数の国や地域に投資する投資信託が存在します。また、投資対象資産でみた場合、株式や債券といった伝統的資産だけでなく、金(ゴールド)や不動産など、代替資産を投資対象とした投資信託もあります。
例えば、「世界中の株式に満遍なく投資したい」と考えるなら、「全世界株式」の投資信託を、「インド企業の成長に期待したい」という人はインド企業の株式をパッケージした投資信託を選ぶ方法があります。
(5)どうやって選べばいい?
投資信託は、短期間で大きな値上がりを狙うというより、中長期でじっくり資産を増やすのに適した金融商品です。また、少額から投資ができるので、毎月一定額を買い付ける積み立てにも適しています。
この強みをより生かすためには、自分がどのくらい増やしたいか、そして損はどのくらいまで許容範囲とするか考えて、投資信託を選ぶことが大切です
(6)分配金って何?
分配金とは、投資信託が決算を迎えた後、保有者に支払われるお金のことです。分配を実施するかどうかも含め、いくら分配金を支払うかは、投資信託の運用を担う運用会社(委託会社)が最終的に判断します。決算の結果、分配が見送られることもあります。
分配金の受け取り方法は2通りあります。現金で受け取る「受取型」と、支払われた分配金で同じ投資信託を自動的に買い付ける「再投資型」です。投資家は、分配金が支払われたときを想定し、投資信託購入や積み立ての注文を出す際に、あらかじめ「受取型」か「再投資型」を選択します。
いずれの方法を選択しても、分配金が運用を通じて得られた利益から支払われていれば、約20%の税金が課せられます。NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の場合は分配金も非課税です。
(7)いくらから買える?
投資信託は最低100円から、1円単位で取引ができます(楽天証券の場合)。現物株式は原則、単元(100株単位)で売買を行うため、金額を指定した上で、より少額から始められるのが投資信託の特徴です。
(8)どうやって買うの?
証券会社や銀行など、投資信託を取り扱っている金融機関で購入できます。NISA口座で投資信託を購入したい場合は、別途、NISA口座の開設手続きを取る必要があります。