今日から、新連載「クイズでわかる!資産形成」を執筆する窪田真之です。今日が初回です。毎週土曜日に掲載されます。「資産形成を始めたいけど何からしていいか分からない」方に、ぜひお読みいただきたい内容です。
毎回一つクイズを解いてもらいます。クイズの解答を見ながら、資産形成に必要な知識を一歩一歩身に付けていってください。
はじめに:お金の問題にきちんと向き合おう
日本人の金融教育は、欧米と比べて遅れていると思います。子どもに、お金について学ばせる習慣があまりないからです。子どもにお金の話をするのは良くないこととする風潮もあり。そのため中高年になっても、お金について人生設計ができない方がいます。そこにつけ込んで、老後の不安をあおりつつ高額な手数料を取るビジネスがはやります。
それではいけないと、今、日本で急速に金融教育が盛り上がりつつあります。高校の授業に「投資」が取り入れられるなど、若いころから投資を学ぶことの大切さが意識されるようになりました。「お金」の問題に、若いうちからきちんと向き合うのは良いことだと思います。
今日のクイズ
それでは、さっそく今日のクイズを出します。「年利回り10%が期待できる金融商品は買いか」考えるクイズです。
<クイズ>以下の投資信託Aと投信B、あなたにとって良い投信は、どちらですか?
4年後に、投信Aは40%上昇しています。年平均10%とすごく高いリターンです。
投信Bは、4年後に10%上昇しています。年平均2.5%のリターンです。10年国債(固定利付債)の利回りが0.86%の時に、これもなかなか良いリターンといえます。
未来のことが分かってしまうならば、投信Aの方が、明らかに良い投信です。ところが、現実には、未来のことは分かりません。もし、未来のことが分からないまま「年率10%の利回りが期待される」と勧められて、投信Aを皆さまが買ったとしたら、その後どうなるか考えてください。