1989(平成元)年9月27日
ソニーが米コロンビア映画買収、日本マネーが猛威
1989年9月27日、ソニーが米国のコロンビア映画を買収しました。時はバブル経済真っ盛り。ジャパンマネーによる名門企業の買収に、米国内で反発もありました。
コロンビア映画は1920年設立。草創期から米国の映画文化を支えてきました。『アラビアのロレンス』『未知との遭遇』『スタンド・バイ・ミー』など映画史に残る大ヒット作は数えきれません。
そんなコロンビア映画を買収したのがソニーです。当時は日本経済が世界的に類を見なかったほどの好景気に沸いていました。「日本の土地を全部売れば、国土がはるかに広い米国が買える」と言われていた時代です。絶好調の日本が、金にモノを言わせて文化まで買い漁ったとして、米国で強い反発がありました。
買収後はヒット作に恵まれず、赤字に転落した時期もありました。しかし、ソニーは地道に映画作りを支援し、1990年代には復活を遂げます。コロンビア映画は現在もソニーグループの一員として、米国の映画大手の地位を占めています。
ちなみに、コロンビア映画のオープニングに登場する、トーチをかざす女性は、自由の女神に似ているが「コロンビアレディ」という別人です。