商品ではなく国や通貨!広角視点で成長を予測
今回、G氏がタイミングを逃さず利益を得ることができたのは、投資対象の市場規模がそれほど大きくなく、断続的に資金流入が見込めたからです。 過去の例では、2003年頃からの中国市場、2004年頃からのオーストラリアやニュージーランドの為替市場、2006年頃からのブラジルにおいて、非常に大きな資金が断続的に流入しました。リーマン・ショック後では、2012年頃から、金利低下に悩む世界の投資資金がハイブリッド証券へ大量流入。日本で新規設定が相次いだ投資信託へも、買い付け資金がどんどん流れ込みました。
ただ、これらは、対象が商品単体ではなく、国(通貨)であったり、新しい制度に対応するために誕生した、将来的な成長が確約されている大型商品が主。つまり、その市場規模が、確実に拡大する兆しが読めるものが対象である点がポイントです。 これから伸びそうな株式市場のテーマという理由で設定される投資信託などは、少し注意が必要かもしれません。なぜならそのようなテーマに関連する銘柄は、ブーム的に買われることはあっても、その例えば株式市場全体の規模が拡大する動きになるとは限らないからです。
真似できる!富裕層投資戦略
G氏の投資の極意をまとめると、以下のようなものになります。
あくまでも資金流入によって市場全体の規模が大きくなる局面をとらえたことで、G氏は確実に利益を先読みできました。
投資環境の大きなサイクルの中で投資資金は出入りを繰り返しています。市場規模が拡大しそうな対象やタイミングを見つけることは簡単なことではありませんが、G氏のように、市場の成長性を正確に、早期に読む洞察力は、ぜひ真似したいものです。