8資産均等のバランスファンドがメイン

──それで2005年にインデックス投資を始めたわけですね。

 はい、まずは貯金を崩し、ある程度まとめて購入しました。その後は給与のうちの決まった額を毎月積み立てています。

──投資対象は何ですか?

 国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、海外REITの8資産を12.5%ずつ均等に配分したバランスファンドがメインです。これに先進国株式ファンドと新興国株式ファンドを別途プラスしています。その2つを含めると、先進国株式と新興国株式が20%ずつ、ほかはすべて10%という配分です。

──変更はされるんですか。

 その配分に決めてからはしていません。自動積み立てなので、投資に当てる時間というのもとても少ないんです。たまに証券会社の口座にログインして、残高を確認するくらいで、楽なものです。
 今は、ブログを更新してますし、友人やブロガーさんのブログも見ますから、マーケットの情報は見てますけどね。

──投資を始めた頃もそんな感じですか。

 いえいえ、最初のうちはそうとう時間を費やしてましたね。全くの素人でしたから、投資の専門書などもかなり読みましたし。株も経験はあります。

 インデックス投資のよさは投資額やその配分を調整することで、ある程度リスクをコントロールできることです。もちろん、マーケットの動き自体はコントロールできませんし、バブル崩壊やリーマンショックのようなことが起これば、市場平均も下落するわけですから、大幅に元本を割ることもあり得ます。しかし、世界経済は緩やかに発展し続けるという前提を持って積み立てを続ければ、長期ではそれなりのリターンに収束する可能性が高いのではないかと思うわけです。

 でも一方で、短期間で大きな利益を得るのは難しいというデメリットがあります。業績のいい企業だけでなく悪い企業も含めた平均値に連動するわけですから、個別株投資と違い、気づいたら2倍、3倍になっていたなんてことはありえません。

──それでいろいろと試してみたりもしたんですね。

 これは投資をやっている人なら誰でも経験があると思うのですが、やっぱりチャレンジしたくなるんです。自分なら平均よりいいパフォーマンスを上げられるのではないかと考えてしまう。それで、インデックスよりも高いパフォーマンスが期待できるアクティブファンドを検討したり、日本や海外のETF(上場投資信託)なんかをあれこれ組み合わせてみたりもしました。

 だから、そのころは毎日複数のネット証券にログインログアウトを繰り返したり、海外の市場動向が気になって真夜中に携帯電話でチェックしたりしてました。自分なりの売買ルールや投資スタンスをノートに書き、それを毎日のようにバージョンアップさせるとか、そんなこともよくやってましたね(笑)。