2023年1-3月期決算はほぼ予想通り、「2024年の損益分岐点到達」が視野に

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09626

ビ哩ビ哩

(ビリビリ)

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127.50HKD
(6/2現在)

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 中国の動画プラットフォーム、ビリビリの2023年1-3月期の売上高は前年同期並みの51億元と、市場コンセンサス予想およびBOCIの予想をそれぞれ1%、2%下回った。広告収入がBOCIの予想を上回る半面、モバイルゲーム、付加価値サービス(VAS)収入が下振れたため。ただ、粗利益率の改善と損失の縮小傾向が持続し、営業利益率と非GAAPベースの純利益率は予想と合致した。BOCIは同社が引き続き、コア事業全般における主要戦略の履行と、「2024年の損益分岐点到達(非GAAPの営業損益ベース)」という最優先課題の達成に向けて前進するとみる。ゲーム収入と会員数見通しの下方修正に伴い、2023-25年の予想売上高を2-3%減額修正する半面、営業効率化を理由に、粗利益率見通しを上方修正。2023年予想PSR(株価売上倍率)2.4倍をあてはめ、目標株価を引き下げながらも、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 BOCIは同社の戦略や最重要目標に変更はないと指摘。2024年の損益分岐点到達に向け、引き続き◇コンテンツの質と充実度、◇統合型のエコシステム、◇多種のマネタイズ(収益事業化)能力、◇事業化効率、◇各部門の粗利益率の改善――を重視するとみている。長期的には、DAU(1日あたりアクティブユーザー)の伸びと活力のあるエコシステムが成長潜在力を引き出すと予想しながらも、国内経済の回復が遅れる中、短期的には採算性重視の戦略や市場競争の激化が売上高の重しとなる可能性を指摘。ゲーム収入と会員数に関する見通しを引き下げ、向こう3年間の予想売上高を2-3%減額修正した。半面、予想粗利益率を上方修正した上で、事業経費の堅実な管理を予想。非GAAPベースの予想利益率をほぼ据え置いた。

 1-3月期には「質の高い成長」に焦点を当てた結果、MAU(月間アクティブユーザー)が前四半期比3%減の3億1,500万人、DAUが同1%増の9,400万人。DAUの対MAU比率が29.7%に改善した。部門別ではモバイルゲームの売上高が前年同期比17%減の11億元で、付加価値サービス収入は5%増の22億元、広告収入は22%増の13億元。全体の粗利益率は21.8%に上向いた。営業利益率と非GAAPの純利益率のマイナス幅(損失率)はそれぞれ27.1%、20.3%に縮小し、ともに予想の範囲内だった。なお、経営陣は2023年の売り上げ見通しを240億-260億元に据え置いている。2024年3月までには総額5億米ドルの自社株買いを行う計画であり、2023年3月末までに5,360万米ドル分の買いを実施した。

 BOCIは主要5事業に関する見通しを更新。予想PSR2.4倍(2.6倍から修正)をあてはめ、目標株価を引き下げつつ株価の先行きに強気見通しを継続した。レーティング面の潜在リスク要因としては、中国経済の予想以上の減速とマネタイズの遅れ、クリエーターとユーザーのエンゲージメントやコンテンツの供給および質に関するリスク、ゲーム・ライブ配信・広告・データ収集・税制など各方面における規制強化の可能性を挙げた。