ずるずる下げる小型株は、どんな事情があろうと、いったん「売り」

 ここから得られる教訓ですが、どんな事情があろうと、急落する小型株はいったん売り、頭を冷やしてから考え直すということです。企業内容をきちんと調べることが重要であるのは言うまでもありませんが、それでも、企業の未来を正確に予想することはできません。リスク管理の重要性を再認識しました。

 株式投資で堅実に資産を増やすには、いかに急騰銘柄を見つけるかより、いかに暴落する銘柄をつかまないようにするかが、大切です。投資で百発百中はありません。いろいろな銘柄に投資していれば、いつか暴落する銘柄に行き当たるものです。

 そうした時、いかに素早く損切りを決断できるかが、長期的なパフォーマンス改善に大きな影響を及ぼします。

これだけは絶対やってはいけない!急落銘柄の買い増し

 昭文社の投資損失が大きくなった最大の要因は、株価が下がる過程で、同社株を買い増ししたことにあります。いわゆる、ナンピン買いといわれる、損失拡大を加速させる可能性の高い投資方法です。

 ただ、眺めているだけでなく、損切りが大切なのは言うまでもありません。ただし、もし損切りできなくても、保有株をそのままにしているならば、まだましです。最悪なのは、ナンピン買いで、問題株の保有を増やしてしまうことです。これだけはやってはいけない! 教訓として、肝に銘じています。