※この記事は2020年9月24日に掲載されたものです。
米国の雇用統計がなぜ注目されるのか
毎月第1金曜日(米国時間8:30、日本時間22:30)に発表される米国雇用統計は、重要な指標とされています。日本のニュースサイトなどで速報として扱われるくらい、注目度が高いものです。
「毎月定例発表するなら、そんなに変わらなくない? 注目する必要があるの?」と投資初心者なら不思議に感じますが、雇用統計の発表直後は、その内容を受けて大きくマーケットが動くことが多いのです。そのため、投資家は固唾(かたず)をのんで発表を見守ると言われるくらい、注目されています。
なぜ、雇用統計はマーケットに大きく影響するのでしょうか。投資初心者向けにその理由を解説します。
雇用統計とは?
毎月第1金曜日(第2金曜日の場合も)に発表される雇用統計は、主要な経済指標の一つで、発表の前月の雇用動向を調査して、数値でまとめたものです。
雇用統計の項目は、失業率、平均時給、非農業部門雇用者数、金融機関就業数、製造業就業数、建設業就業数など10数項目にわたって、まとめられます。
中でも一番の注目項目は、非農業部門雇用者数と失業率です。
非農業部門雇用者数とは
非農業部門雇用者数は、農業以外の事業を行う企業の給与支払帳簿を基に集計されています。前月に就業している人数に対して、何人増えたか減ったか、前月比の増減で表しています。
失業率とは
失業率は、米国内の失業者を、労働人口で割って、算出されています。