3.株主還元が投資テーマとして取り上げられよう

2023年もテクノロジーによる成長テーマは期待しにくい中、株主還元テーマを分析してみる

 図表3は、TOPIXおよびTOPIX-17業種の四半期末ごとの配当利回りの推移です。色付けは先ほどと同じで、横比較で配当利回りが高い業種に赤系、低い業種に青系を付けています。

 2023年も成長業種の筆頭格であるテクノロジー企業の大きな成長は現時点では予想されていません。そうした影響などで全体業績も今のところは微増益となっており、業績予想も下方修正が止まっていません。そんな中では、2023年もサブテーマを追いかける相場が続くのではないかと考えています。

 サブテーマとして有望なのが配当などの株主還元です。東証がPBR(株価純資産倍率)1倍未満の低収益企業に対して、何らかの対策を要請するようですが、そうした流れは2023年に投資家が注目する大きなテーマとなると考えています。

 配当利回りが高く、なおかつ、足元に向けて利回りが上昇している鉄鋼・非鉄、建設・資材、商社・卸売、エネルギー資源、運輸・物流などに注目しています。

[図表3]  TOPIX-17業種の四半期末ごと配当利回り

期間:2021年12月末~2022年12月末、四半期
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成
色の付け方:各四半期における横比較で、相対的に最も配当利回りが高い業種に最も濃い赤色を付け、2位以降が赤系の色が薄くなり(ピンク色系など)、中位が白色、そして、下位に行くにしたがって徐々に青系の色を強め、相対的に最も配当利回りが低い業種に最も濃い青色を付けています。

<関連銘柄>
NEXT FUNDS エネルギー資源(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1618)
NEXT FUNDS 建設・資材(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1619)
NEXT FUNDS 鉄鋼・非鉄(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1623)
NEXT FUNDS 運輸・物流(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1628)
NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1629)
NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信(証券コード:1631) 

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