3.株価バリュエーションをどう見るか?

株式市場は期待先行で動くため、当面のバリュエーションは割高圏で推移すると予想

 図表3は、NASDAQ-100の向こう12カ月予想EPSに基づくPER(株価収益率)の推移です。

 前回コラムで説明した米インフレ減速に伴うFRBの利上げペース減速への期待や、今回触れているテクノロジー業界によるリストラなどで株価が急反発した結果、足元のPER水準は向こう12カ月予想EPSに基づいたベースで約26倍と、過去10年程度の平均値(点線)である約22倍を上回っています。

 この状況を見て「割高である」と判断することが妥当であるかですが、株式市場は期待先行で動くため、リストラによる将来の業績回復を織り込み、足元の利益に対してはバリュエーションは高めに推移する可能性が濃厚であると考えます。

 したがって、今後の株価動向はバリュエーションがやや高めに推移しながら、リストラなどによる業績改善を確認しながら推移するものと見ており、投資スタンスとしてはバリュエーションが割安圏に落ちてくるのを待つというよりは、ほどほどの水準で押し目買いを行う方が無難であると考えています。

 いずれにせよ、米インフレが落ち着いていき、リストラなどで企業業績が下支えされる局面にあることで、米ハイテク株への見直し買いは続いていく可能性が高いと見ています。

[図表3]  NASDAQ-100のバリュエーション(PER)の推移

 期間:2013年1月4日~2023年2月3日、週次
※PER(株価収益率、株価÷EPS):向こう12カ月予想EPSに基づく
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジなし)連動型上場投信(証券コード:1545)
NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジあり)連動型上場投信(証券コード:2845)

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