3.業績予想の下方修正が止まること

業績予想の下方修正が続いていることが最大の問題、下方修正は止まるのか?

 株価底入れ条件3は、企業業績の下方修正が止まること、つまりは市場の信頼回復です。

 株価にとって最も影響が大きいのは、業績予想が修正されることであると考えています。図表3は、上証50指数の向こう12カ月予想EPSの変遷ですが、中国で新型コロナウイルスが広がり始めた2020年以降、じわじわと下方修正されています。

 業績が修正されると思うと、市場は株価を測る物差しを失ってしまうので、増益、割安など、これまで示してきたこと全てが市場に信用されない状況になってしまいます。

 業績予想が修正される要因はさまざまですが、この3年間でいえば、やはりゼロコロナ政策の影響が大きいと考えます。コロナ感染と経済活動規制の関係も明確なルールがあるわけでもないので、この政策が継続されている間は、市場の信用は得にくいと思われます。

 以上をまとめると、ゼロコロナ政策の緩和が非常に大事であり、その緩和方法も「市場に先が読めるようにする」ことが重要であると考えます。バリュエーションは割安なので、来年の政策転換に期待したいと思います。

[図表3] 上証50指数の向こう12カ月予想EPSの推移

期間:2010年1月4日~2022年11月7日、日次
※向こう12カ月予想EPSはBloombergによる集計値
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信(証券コード:1309)

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