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いくらお金があれば、自分は満たされるのか? それを知るには、理想のライフプランを作るのが近道。欲しいもの、過ごしたい生活を考えることは、楽しそう。でも、意外とできない。なぜなら、みんないそがしくて、疲れているから。でも、大丈夫。お金のことはいっしょに解決できる。

自分の理想のライフプランと「人生のお金の設計図」

 前回は、「Financial-Well-being(ファイナンシャル・ウェルビーイング)」の考え方についてお話ししました。「いま必要なお金、将来必要なお金がちゃんとある、そして自分がやりたいこと、楽しいことを自由に選べるか?」――これが完璧に満たされているのがベストな状態だけど、当然みんながすぐに欲しいだけのお金を持っているわけではありません。

 大切なのは、いまはまだお金がないけれど、必要なお金をつくるための道筋がわかっていること。これがないと不安ですし、ストレスになります。だからこそ、持ちたいのが「人生のお金の設計図」。

 では、この設計図を作るために必要はなのは? まずは、自分のライフプラン、やりたいことなど、望んでいる自分の人生のストーリーを、できるかぎり具体的に描いてみることです。これをしないと、必要になるお金の額、それがいつまでにいるのかがわかりません。

 30歳で結婚する、35歳までに子どもをつくる、40歳で家を買う…というようなものもあるでしょうし、45歳までに会社を辞めて小さなカフェをオープンする、35歳までにWEBマーケティングの会社を起業する…というような働き方についてのものもあるかもしれません。

 さらにもっと、50歳までにポルシェ911に乗る、60歳になったら夫婦で世界一周クルーズに出かける、55歳になったら信州にログハウスの別荘を建てる…こんな夢もいいですよね。

 まずはこのような大きめなストーリーを作ってみます。大切なのは、「いつまで」というおおよそのタイミング、そしてそれに必要な金額を割り出すこと。例えば、「家を買う」なら、「場所」「サイズ」「造り方」などを具体的にイメージしてみる。「ポルシェを買う」なら、「年式」「色」「走行距離」というように、条件を考えることになるかもしれません。

みんな毎日、いそがしい。未来のことなんて考えられない

 でも、この工程は、作業というには楽しいものであるはず。でも、ちょっと現実からのギャップがあるとあきらめてしまったり、日々の生活に追われていると先送りにしてしまったりします。

 そうなんです。この人生のストーリーを考えることは、意外と難しい。なぜなら、気持ちの余裕がないと、落ち着いてできないからです。

 そんな暇があったら残っている仕事や家事をしないと、最近寝れてないから寝ないと……とか、それより今日は何も考えたくないから、友達とおいしいご飯を食べに行ってスッキリしちゃおうとか、むしゃくしゃするからお酒を飲んで寝ようとか……。どうしても、目の前のことに追い回されたり、とりあえず現実逃避したりしないと辛いのが、日常だったりしますよね。

 でも今日、この記事を読んでくれたということは、「不安だ。お金のこと、どうにかしたいな」と思っているんだと思います。だから、いまが絶好のチャンス。このタイミングを生かして、今日このあとすぐ、「5分」でいいので、自分のストーリーややりたいことを考えてみてください。そして、ぜひスマートフォンに、メモに残してみましょう。

 そして、あるときスマホを見て、ちらりとメモのことが気になって、続きを考えたり、深堀りできたら、しめたもの。「人生のストーリーとお金の設計図」がそこにできていきます。

 そうすると、「いつまでに、いくら必要か?」が見えてきます。きっと電卓をはじくと、途方もなくてがくぜんとするかもしれません。でも、希望のサイズを小さくしたり、時期を遅らせたりするのは、あとでもできます。

お金を増やす方法はある。でも、絶対に簡単には増えない

 それよりも、次はどうやってそのお金をつくるか?を考えてみましょう。働いて稼ぐか、節約して貯めるか、投資などで増やすか? 方法はいろいろあります。

 そして、必ず気を付けなければいけない、鉄則が一つあります。

「お金の世界で、おいしい話はない」です。

 例えば、「100万円が1年で1,000万円に絶対になる方法」は、ありません。特に「絶対」という言葉が付いた時点で、絶対にウソです。100%の確率でお金が「どん」と増える方法は、存在しません。なぜなら、それがあったら人には教えません。

 この話を、「当たり前でしょ?」「誰がだまされるの?」と思うかもしれません。そう、このような、当たり前のルールがわかること、これがいわゆる「金融リテラシー(適切に理解して活用する能力)」です。

「Financial-Well-being(ファイナンシャル・ウェルビーイング)」をよい状態にするためには、「人生のお金の設計図=ライフプラン/マネープラン」を作り、必要な「金融リテラシー」を身に付け、それを実行することが不可欠です。

 ただ、「Financial-Well-being」を完璧なものにするための方法を、1日で全て覚えて、実行に移すことはできません。

 でも、大丈夫。このトウシルは、その解決をサポートするためのメディア。「Financial-Well-being」を前にすすめるためのアイデア、困ったときのヒントをお届けし、よりよい生活をつくるためのお手伝いをしています。

 ぜひ、これからもご利用いただければうれしいです。