家庭の電力自由化が始まって丸6年がたちました。安くてお得な電力会社が自由に選べるようになりましたが、昨今の燃料高騰や業績悪化から電力事業を撤退したり、倒産したりする新電力会社も出てきています。
実際に電力会社が倒産したり、事業撤退した場合、家の電気が急に消えてしまうということはあるのでしょうか。実は筆者が契約していた電力会社も先般、急に電力事業を撤退してしまい、驚きました。そのとき、実際どうなったか、今後電力会社を選ぶ際はどこに注意したらよいかなど、電力自由化の素朴な疑問にお答えします。
電力会社が事業撤退!いつわかる?どうやってわかる?
電力会社が事業撤退や倒産してしまう場合は、電力供給ができなくなるという連絡を15日前までに行うことが望ましいと経済産業省のガイドラインに記載されています(経済産業省「電力の小売り営業に関する指針」より)。メール、電話、郵送などで通知されます。
実際、筆者の契約していた電力会社の場合は1カ月前に突然メールで連絡がきました。その後もメールが数回届き、郵送でも数回お知らせが届きました。
15日前よりも早い段階での通知でしたが、1カ月後に電力供給ができなくなるという連絡には驚き、時間がないと感じました。筆者は何度も電力会社の変更を行っていたので、スムーズに次の電力会社の変更を行いましたが、慣れていない場合はとまどうかもしれません。
また、万が一、偽の連絡という場合もあるかもしれませんので、すぐにメールに記載されたURLをクリックすることは避けた方がよいでしょう。日ごろからマイページや検針票を確認する習慣をつけておきましょう。
電力会社が倒産したら急に電気が使えなくなるの!?
電力会社が倒産し、供給停止日までに次の電力会社への契約変更ができなかった場合であっても、急に電気が使えなくなるということはありません。しばらくの間は地域の電力会社(東京電力、東北電力、九州電力など)から電気の供給が引き続き滞りなく行われます。
ただし、そのまま契約変更の手続きをせずに使い続けると、いずれ電気の供給が停止してしまいます。また、一度にたくさんの契約変更を行うため、手続きに通常より時間がかかることが予想されます。新しい電力会社への切り替え手続きはすみやかに行いましょう。