金利上昇で、株価が下がるメカニズム

 前回の記事「値下がりが心配…投資信託の商品別リスク対策」では、足元の不安定な株式市場の動向を踏まえ、投資信託のタイプ別にリスクとの向き合い方と対処法について解説しました。その後も、世界の株式市場は依然として不安定な状況が続いています。

 株式市場では一般的に、直近または52週の高値から終値が10%下落すると「調整局面」、同じく20%下落すると「弱気相場」に入ったと定義されます。ハイテク株が中心のナスダック主要銘柄で構成する指数「ナスダック100」は、米国金利の上昇が嫌気され、いち早く調整局面に入りました。

 まずは、金利が上昇すると株価が下落するメカニズムからざっくりとご説明しましょう。小難しいと感じるかもしれませんが、お付き合いください。

 株価の算出根拠となる企業価値は、将来獲得できるであろうキャッシュフローを、金利(これを割引率と呼びます)で割ることで求められます。キャッシュフローと発行済み株式数に変化がない場合、金利が上昇すると企業価値は低下し、理論株価も低下します。

 これまで成長期待によって株価が押し上げられてきた米国のハイテク企業には、割高感が指摘されていました。低金利環境下では割高感も許容されていましたが、金利上昇に伴い、こうした銘柄は大きく売られ、「悪目立ち」してしまいました。

「レバレッジ型」投信が大幅下落。投資判断のポイントは

 さて、ここからが本題です。

 ナスダック100指数といえば、対象指数に対して数倍の値動きを目指す「レバレッジ型」の投資信託を思い浮かべる方が多いと思います。「楽天レバレッジNASDAQ-100」と「iFreeレバレッジ NASDAQ100」の二つは、いずれも昨年後半にかけて人気を集めましたが、年初からの基準価額の下落率は20%を超え、厳しい状況が続いています。

 レバレッジ型は、先物取引などを活用して投資資金の2倍、3倍(商品によって異なります)の投資効果を追求するので、足元の下落幅は決して不自然なものではありません。

 このように、基準価額が短期間で大きく下げると、下がったところを狙って追加購入を考える方も多いのではないでしょうか。しかし、レバレッジ型で焦りは禁物です。購入前に一呼吸置いて、以下の質問をご自身に投げかけてみてください。

向こう1年の間に、ナスダック100指数はどのように上昇していくと思いますか?

A)おおむね右肩上がりで上昇する
B)乱高下を繰り返しながらも最終的には緩やかに上昇する