資産形成も「継続は力なり」

 つみたてNISAに限らず、積立投資を成功させるポイントは、無理のない金額でコツコツ続けることです。

 というのも、積立投資は、効果を実感できるようになるまでに3年から5年程度の時間がかかる場合があるからです(半年から1年などの短い投資期間の場合、積み立てよりも一括購入のほうが相場上昇時に結果が出やすくなります)。最初に金額設定で背伸びをすると、後々無理が生じ、積み立てそのもののモチベーションを維持することが難しくなります。

 まずは少額でも確実に続けられる金額で始めること。そして、日々の値動きに一喜一憂しない「鈍感力」を身につけることが大切です。

 ちなみに、楽天証券でつみたてNISAを始めた人のうち、2年以上積み立てを継続している人は92%、1年以上積み立てを継続している人は96%に上ります。いずれも前回調査から上昇しており、「積み立てデビュー」された方は着実に積み立て効果を実感できているものと思われます。

 ここまで見てきた通り、毎月の積立額は増え、継続率も伸びているつみたてNISAですが、冒頭でお話ししたように、全体では20代の利用者の増加が目立っています。

 実際に、2021年2月末の楽天証券におけるつみたてNISAの利用者は、2019年12月末の39万4,468人から109万4,776人へと3倍弱に拡大しています。このことから、2020年来のコロナ禍は、日本人のお金に対する向き合い方、投資や資産形成に対するマインドにも大きな影響を与え、つみたてNISAの利用者像を変えることになったと言えそうです。