インフラ銘柄に注目

──今、ご自身は小型成長株を買うことが多いわけですよね。投資初心者には危険でしょうか?

 前に話したように小型株は値動きが激しいので、初心者は避けたほうがいいでしょう。もちろん、たまたま買った銘柄の株価が急上昇するということもあるかもしれません。でも、その翌日に大暴落し、すべてを失うといったこともあります。初心者にはリスクが大きすぎます。

──そもそも日本にいると小型株は手を出しにくいかもしれませんね。なかなか情報も入ってこないでしょうし。

 いえ、日本でも買うのは問題ないと思いますよ。実際、買っている人はたくさいますし。ただし、日本語しか読めないと多少、ハンディになるかもしれません。日本語で書かれた2次情報に頼るしかありませんから。

──やっぱり英語ができたほうがいい?

 今の僕のように小型成長株の短期取引を行うといった場合はできたほうがいいでしょうね。先ほど挙げた大型銘柄やGAFAMに投資するくらいなら、必要ないと思いますが。

──では、注目銘柄をいくつか挙げていただけますか。

 まずはGAFAMのなかからもう1つ、グーグルを挙げます。株価が高いので、それなりの資金が必要ですが、今現在、5つのなかでは最も好調なので、頑張って資金を用意する価値はあると思います。

──次はGAFAM以外のおススメを教えてください!

 では、インフラ銘柄を挙げます。ご存じのようにバイデンさんは、インフラ整備に2兆ドル投入すると公約しています。まだどのタイミングになるかわかりませんし、具体的な内容も決まっていませんが、そう遠くないうちに実施に踏み切るでしょう。そのときインフラ銘柄が脚光を浴びるはずです。

 具体的に言うと、道路や鉄道などの建設ラッシュが予想されるので、大手建設機械メーカーのキャタピラーなんて面白いと思います。すでに昨年からじわじわ株価が上がっていますが、さらに値上がりする可能性もあります。また、建設資材の大手である、ヴァルカン・マテリアルズもいいですね。

──あと、半導体なんてどうですか?

 半導体関連は、タイワン・セミコンダクターとかエヌビディアとか有力銘柄がたくさんあるのですが、それらのなかのどれが買いかというと、なかなか難しいんですね。なぜなら、ひと口に半導体といってもいろんなものがあり、それぞれ需要がころころ変わるからです。半導体全体だと伸びるのは確実ですが、企業というくくりで見ると、どこが伸びるのか、非常に読みにくいわけです。

──銘柄名を挙げにくい?

 そう、ですから、半導体に関してはETF(上場投資信託)がいいと思います。半導体銘柄だけで構成される「SMH」というETFがあるんです。これなら半導体メーカー個々の業績に左右されることはないので、安定したパフォーマンスを狙えるはずです。実際、ここ数年かなりいい成績を残しています。