戦略投資家らが持ち株比率の維持を承諾、キャッシュフローリスクが低減
| 現地コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 03333 |
中国恒大集団 (チャイナ・エバーグラン・グループ) |
| 株価 | 情報種類 |
|
19.70HKD |
|
中国恒大集団は29日、複数の戦略投資家との協議で、出資総額1,300億元のうち863億元分の投資家が出資持ち分の買い取りを要求せず、現在の持ち株比率を変えないことに合意したと発表した。ほかに155億元分の交渉もすでに完了し、現在、承認待ちの段階。1,300億元のうち、残りはわずか282億元分となった。BOCIはこれにより、キャッシュフロー面のリスクが大きく軽減したとの見方。また、不動産管理サービス部門の分離上場計画を反映させる形で、同社の目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する中立見通しを継続した。20年予想PBR(株価純資産倍率)で1.3倍に相当する現在株価が適正水準にあることや相対的な財務リスクの高さなどを中立判断の理由としている。
同社が今回、協議状況を発表した1,300億元は、既存のA株上場企業との再編を通じ、本土株式市場に間接上場を果たすという計画に基づき、17年に戦略投資家から集めたもの。この再編が期限までに実現しない場合、戦略投資家側は同社に持ち分の買い取りを求める権利を持つとされており、マーケットでは全額買い取りと利息分の支払い負担が発生するか、あるいは戦略投資家の持ち分を引き上げるといった対応が必要になるとの警戒感が高まっていた。同社が今回発表した戦略投資家らとの交渉結果は、マーケットの予想を上回る内容となる。ただ、BOCIはいずれにせよ、同社の財務リスクは相対的に高いとの見解。当局の新規定「三条紅線(3本のレッドライン:不動産デベロッパーを負債水準などで分類し、融資枠を制限する規定)」に同社が抵触するためで、これが将来的な収益成長の重石となる可能性を指摘している。
一方、同社からスピンオフする不動産管理サービス子会社の恒大物業集団は、すでに香港証取に上場申請を行った。最大手級のデベロッパーを親会社に持つ恒大物業集団は国内最大手クラスの不動産管理会社とみられ、BOCIはスピンオフ計画が親会社のデレバレッジ(過剰債務の削減)を後押しするとみる。また、中国恒大集団の資金繰りは比較的タイトだが、現段階では、対処不可能な状況にはないとの見方を示している。
BOCIは今のところ、戦略投資家らによる持ち分の買い取りを想定せず、同社のキャッシュフロー見通しを現行水準に維持した。また、リスク低減を反映させる形で、予想NAV(純資産価値)に対する目標株価のディスカウント率を40%から35%に変更した。ただ、現在株価は20年予想PBR1.3倍で、予想NAV(32.18HKドル)に対するディスカウント率は39%。物件販売の好調や相対的な高リターンという強みを持つ半面、バランスシートの拡大や相対的に高いキャッシュフローリスクが足かせになるとし、現在株価はすでにほぼ適正水準にあるとした。今後のレーティング見直しにつながる潜在的なプラス要因として、物件成約状況が予想を上回る可能性を指摘。逆に下方修正につながるリスク要因としては、粗利益率や利益が市場予想を下回る可能性を挙げている。

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