かつて成長株として買われたが、過去4年、株価低迷

 パーク24の過去10年の株価推移を簡単に説明します。2015年まで成長株として買われていましたが、2016年以降は、株価が下がっています。

パ-ク24 株価推移:2010年1月~2020年9月(16日)

注:楽天証券経済研究所が作成

【1】2010~2013年
 国内の駐車場事業の拡大で、最高益の更新が続きました。それを好感して株価の上昇が続きました。2009年にカーシェアに参入していましたが、先行投資負担が重く、カーシェアは赤字でした。

【2】2014年
 消費税引き上げ(4月)の影響で、2014年10月期が減益となったことを嫌気して、株価が下落。消費税引き上げ後に、時間貸し駐車場の利用が一時的に減少したため。

【3】2015年
 消費増税の影響は一巡。カーシェア事業の利益成長への期待が高まり、株価が大きく上昇。2009年に開始したカーシェア事業は、先行投資負担が重く、赤字が続いてきたが、2014年10月期に営業損益が始めて1,600万円の単年度黒字に転換しました。2015年以降、カーシェア事業の利益拡大が加速する期待が高まりました。

【4】2016~2019年
 カーシェア事業の利益は拡大しているものの、先行投資負担が重く、利益の伸びは投資家の期待を下回っています。国内の駐車場事業は、利益がまだ伸びていますが、徐々に成長余地は小さくなっています。また、海外駐車場事業で赤字が拡大していることも、嫌気されています。

【5】2020年
 コロナ禍で2020年10月期は赤字転落する見通しとなり、株価急落。新型コロナの感染拡大で外出を控える人が増えたため、2月以降、駐車場の利用率が低迷。