※本記事は2019年10月28日に公開したものです。

流れに逆らって泳ぐのはしんどい

 よく「銘柄選びさえ正しければ、景気や金利は関係ない」という意見を聞きます。確かにそれは一理あると思います。どんなに不景気でも業績を伸ばしている企業はあるし、弱気相場をものともせず上昇している株はあります。

 ただ、だからといって景気や金利を全く無視して良いか? と言えば、私はそのようなアプローチには賛成できません。なぜなら、不利な環境の中で投資をすることは、川の流れに逆らって泳ぐのに似ているからです。甘い判断は、事故のもとです。

 だから最低限、「いま泳ぐのは安全なのか、それとも危険か?」くらいのことはわきまえてください。その上で、もしそれでも泳ぐというのであれば、それなりの覚悟が必要だと思うのです。

 いまが安全な時か、それとも危険かを判断するためには、そもそも経済や金利がどういった状態のときに、それが「潮がきつい」とか「水が冷たすぎて体力の消耗が激しい」などの危険信号に相当するのか、シグナルの読み方を知る必要があります。