筆者も実践!初心者の下落相場の戦い方とは?

 初心者でもできることといえば、3の「ポジション管理」と、4の「利益確定のタイミング」です。
「ポジション管理」は、筆者は投資対象として日々株価をウォッチしている銘柄のうち、どのくらいの割合の銘柄が上昇トレンドにあるか、下降トレンドにあるかにより調整しています。

 例えばウォッチ銘柄のうち80%が上昇トレンドにあれば投資資金のうち80%を株式へ投資し、上昇トレンド銘柄が10%しかなければ株式投資の比率を10%に抑える、というようにです。これにより、自然と攻めるべき時に攻め、守るべき時に守ることが可能となります。

「利益確定のタイミング」については、例えば買値から10%上昇したら売却したり、5日移動平均線を割り込んだら売却、としている人も多いようです。ただしこの方法を取ると、売却した後にさらに株価が上昇した場合、その上昇を取り逃すことになる点を理解したうえで実行してください。

 また、1の「空売り」は初心者の方には抵抗があるかもしれません。でも下落相場で積極的に利益を得るために空売りをマスターしたい、という方はぜひチャレンジしてみてください。 

 株を買うことで利益をあげるためには、当然株価が上昇していかなければなりません。ですから、下落相場で株を買って利益を上げること自体が非常に困難なのです。
 でも空売りができれば、下落相場でも利益をあげることが可能です。空売りができることは、大きな武器を1つ手に入れることになります。「買い」と「空売り」、この2つを駆使して上昇相場でも下落相場でも利益を狙うことができれば、買いだけを行うよりも投資成績を向上させることができます。

 お気に入りの会社の株を買い、株価が上がろうが下がろうがそれを持ち続ける……株価がさらに下落する可能性が高い下落相場では、それは個人投資家が最も陥りやすい失敗である「塩漬け株の発生」に直結する、やってはいけない方法です。損失を減らしつつ、少しでもよいから利益を確保することができるよう、下落相場での戦い方、守り方をぜひ押さえるようにしてください。